天神様の梅守

書類を探した
かなり必至に探したが見つからなかった
そのほかのいやな書類ばかり見つかった
いやな過去がまとわりついて悲惨な感じだった
その代わり
太宰府天満宮のお守りが見つかった
天満宮の梅の実を納めた梅守、健康長寿とある。
天神様なら恨みを晴らすのかと思ったら、
そんな低次元のことではなく、
学問の成就でもなく、
このお守りが、天神様を永遠に静めるのだという。
結局、健康長寿だというのだ。
それもそうかもしれない、なにより健康長寿である、異論はない。

人間の側の配慮によって、天神様の怒りと恨みを静めるだなんて
とんでもないことだ、とは思わないらしい
何とか静まってくださいとお祈りすればそれはそれなりに効き目もあるらしく
さらにどのように関係するのか分からないが
まわりまわって健康長寿だというのである
この辺の、一種ちゃっかりした感覚も好きだ

理屈の上で原則を貫くというのではない、
かなりいい加減でゆったりした感じの世界観はなかなかいいものかもしれない

私もあとはお祈りでもして時間を待とうか