船場吉兆

船場吉兆にて賞味期限の改ざん。
さらに、但馬牛の表示のままで、九州産の他の肉を使っていたとのこと。

報道に接して、、なんとなく、「但馬牛に相当するクラスの肉」という
意味合いだったというようにも受け取れるように思った。

賞味期限を改ざんしていても、健康被害は報告されていない。
産地偽装をしていても、そのことで苦情は来ないし、売れ行きも落ちない。

こうした事情は、従業員がいるから、内部告発が成立するのであって、
完全に一人でやっている仕事に関しては、
内部告発も成立しないのだから、
実際はもっといろいろとあるものだろう。

船場吉兆からの贈り物だと、
多分、ありがたくて、文句もつけずに食べておしまいになる。
あるいは、自分で食べるのはもったいないので、他に回す。

高級店で接待を受けて、
今日の肉は風味が少し足りないね、なんていう人もないだろうし。

経営陣としては、本心は、「実害はないのだから」、
などと思っているのかもしれない。
味の分からないお金持ちにちょっと協力してもらっただけだと
思っているかも。

だって、但馬牛という表示が正しいとしても、
その中で、やはり出来不出来があるわけで、
比較して、他産地の肉がうまい場合もあるだろうと思う。

その場合、何が良心的かといえば、簡単ではない。

賞味期限にしても、秘密の混ぜ物をしていれば、腐らないことが分かっているから、
「自信を持って」、賞味期限を延ばすことが出来るのではないか。

料理人も、常時すべてを作っているわけではなくて、分業しているわけだから、
やはりばらつきがある。

昔、あるイタリアンレストランで、パスタの塩加減がおかしかったことがあったけれど、
そんなときに何か言うのはマナーに反するようで、誰も何も言わなかった。
メインの手前の、軽い皿だったし、まあ、そんなこともあるという程度だ。
味見を怠ったのだろう。
味がどうであっても、状況としては、「結構ですね」と言わなければならないのだ。

ブランド恐るべし。