小沢氏国会投票欠席 2/3再可決の是非

小沢氏が国会を途中で抜け出して、
給油新法の裁決時に議場にいなかったとのこと。
そのことがニュースになって、鳩山氏は陳謝していた。

実質、いてもいなくても、関係はない。
方針は決定した後のことであって、
小沢氏はいなくてもよかったし、
やるべきことが他にあったのだからそれでよかった。

しかし問題は、そんなことをマスコミが騒ぎ、ニュース映像として流すということだ。
しかもネガティブな扱い。
ここをどうせならポジディブな扱いに変更させるくらいの対策が欲しい。

マスコミがそのようなニュースの流し方をしたら、
わたしなどは下等な揚げ足取りだなあと思うだけだけれど、
goさせた人はそうは思っていないのだろうから。
全般に視聴者がどう受け取るか、わたしにはよく分からない。

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衆議院に戻して2/3以上で再可決をしたのだが、そのことの是非について。

1.憲法に書いてあるのだから、それでいい。
いままではねじれていなかったから、使う必要がなかっただけ。
重要法案には、これからも使う。
だとすれば、
今回の給油新法はそれほどの重大案件だったのかということが問題である。
たかだかアメリカ軍の船に給油することを日本の自衛隊がする必要が一体どこにあるのだろう。
民間の給油会社に委託しても充分ではないかと思われる。
自民党政権執行部には重要課題であって、しかしそれ以外には、
何ということもない、ただ給油するだけというつまらない問題。
この重大性の違いがおかしい。

2.直近の国民の意思は参議院選挙である。その参院で否決されたことを重く見るべきだ。
現在の参議院は直近の民意ではあるが、最も正しい民意とは言えない。
また、衆議院も、郵政選挙の民意であって、最も正しい民意とは言えない。
従って、もっとも正しい民意を推定するために、国会は、
両院協議会で道を探り、決着のつかないときには、
衆議院の2/3以上での再可決を制定している。
それが憲法で定める、本当の民意である。

すべての情報を与えられ、理解し、その上で最上の理性を持って判断する、
そのような最上の民意というものを期待しているが、
それは現実には無理である。
その時、最上の民意に近付けるために制度を作ろうということになる。
そのひとつが現行の制度である。

現実の民意を参考にしながら、最上の理想の民意を提示していくことが政治家の役割である。
多数決の通りを実行するのが政治家ではない。それは役人がやればよいことだ。
政治家は最上理想の民意を構想し、国民に投げかけ、覚醒してもらう。

年金問題にしても、
現在の国民の声、20年後の国民の声、100年後の国民の声がある。
政治家が、現在の国民の声のみに見従うとしたら、
それは本来の姿ではない。
最上理想の民意は、100年後の国民の声をも含んで、なお最上理想であるべきだからだ。