たらちねの たるちち

たらちねの
は母にかかる枕詞で
垂ら乳ねの で垂れてしまうほど豊かな乳の という意味らしく
足る乳 でも意味が通るし そのように 漢字があてられている場合もある。

たるちちの でも結構すっきりした語感なのだが
母音の関係とかリズムの関係で
たらちねとして定着したらしい

乳は音としては父と同じなので不思議である

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乳房をいつくしむ言葉がどれだけあるかと考えて見て
あまり思いつかない

昔の人の性欲の対象は異なっていたのかもしれない

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現代社会、とくにハイソな社会では、
下半身の露出よりも、上半身の露出が伝統的に甚だしい
パーティドレスなどは鎖骨から肩から乳首のぎりぎりまで豊かに露出している。

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垂れてしまっては困るので補正していて
それで充分
足る乳と形容できる

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ドレスの間から想像させられる
胸の様子
白い脂肪の上に静脈が走っている
大きすぎずしかし充分に貪婪なラインが見える
欲求してるが許さない
爆発寸前だけれどすましている
わたしが最初に触れたとき
あなたは息を吐くだろうか吸うだろうか
両方の推定をしてみる
ドレスの谷間は微妙に動き
わたしを誘い続ける
与えないために誘い続ける
高貴な花と知っていながら
しかし高貴な花もやはり花と見定めている