折り紙と超越 子供絶対尊敬作戦

子供さんがいる家庭では
折り紙を楽しむことがあると思う。

折り紙で、任意の角の三等分ができます。
直線定規とコンパスでは不可能なのですが、
折り紙では可能なのです。

折り紙における「芳賀の定理」というものがあります。
いくつかあるのですが、それらにより、
折り紙の正方形の一辺をn等分することが可能です。
芳賀の第一定理 によれば
「正方形の一辺の中点にその辺に含まれない頂点を合わせて折ると、一辺が他の辺の一辺を三等分する」となります。
意外ですね。

これって、絶対に、子供が尊敬しますよ。

ページはこちら。
http://www.nikonet.or.jp/spring/origami/origami.htm

もともとは
与えられた円と等しい面積をもつ正方形を作ること
というのが有名な問題で、
これはできない。
なぜなら、円周率パイが、
画像:Squaring the circle.png
超越数だからである。

部分的な解がいくつか発見されたこともあり、長年にわたって円積問題への肯定的な見込みが抱かれていた。上図では、影の部分の面積と三角形ABCの面積が等しい。
部分的な解がいくつか発見されたこともあり、長年にわたって円積問題への肯定的な見込みが抱かれていた。上図では、影の部分の面積と三角形ABCの面積が等しい。

えーーー、これも驚き。
まだまだ世界に神秘はある。

要するに、\sqrt{\pi}を解とする代数方程式が書ければいいのだけれど、それはできなくて、
まずパイが無理数だと証明された。
つまり、小数点以下が、無限に循環することなく続く。(これだけでも無限にすごいけれど。)
次に超越数だと証明された。

でも超越数は珍しいものではなくて、
ほとんどの、つまり非可算個の実数は超越数であることが示されている。

有理数というのが実は珍しいのに属するんですね。
繰り返しのない無限小数というのは、難しいような気がするけれど、そうではないらしい。

α が任意の ε > 0 に対して不等式

\left|\alpha-\frac{p}{q}\right|<\frac{\epsilon}{q}

の有理数解 p / q をもつとき、α は無理数である。多くの無理数性の証明はこれを用いている。

なるほど、こんな風にして、「無限」を考えるんだな。

ところで実際には、

\pi \approx \sqrt{{40 \over 3} - 2 \sqrt{3}\ } = 3.141533\dots
これだと小数点以下4桁で近似できるという。
すごい。