生命保険勧誘撃退法

生命保険の勧誘があって
うつ病なんですって言ったら
手のひらを返すみたいに
さっさと帰っていった

生保の勧誘がうるさかったら
うつ病ですって言えばいいよ

お金貯めるからいいもん
生命保険とか疾病保険とか
支払いを渋るって有名

新聞にいっぱい書いてある

会社を回って
「地引網」営業してる生保レディの収入知ってる?
あなたが支払っているんですよ!
おみやげくらいでだまされていてはだめ。

高額海外旅行ツアーに行くと一人くらいいたりして
話を聞くことができる

わたしなら
固定利回りの外資個人年金にする

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たとえばこんな話。たとえばの話ですが。



保険会社の考えとしては、できるだけ保険金は支払いたくありません。保険会社にとって、保険金を支払うということは、利益上のマイナスになるからです。しかし、契約者にしてみれば、保険料を支払ったのに、いざという時に保険金をもらえないのでは、ただの詐欺だとも言いたくなりますが、保険はあくまでも契約です。被保険者に不幸があった時でも、約款にそぐわない事項があれば、保険金が支払われることはないのです。


つまり、保険は約款がすべてだと言えます。


しかし、保険金を支払いたくないばかりに、保険会社が約款とは矛盾する理由をつけて、保険金支払いを拒否したという事例もあります。


終身保険に加入している、50歳代のある夫婦のお話です。奥さんがリンパ腫で手術を受け、退院後の検査でそれが悪性リンパ腫であったことが分かりました。夫婦が加入している保険では、悪性リンパ腫での入院も対象になっていたので、保険会社に入院給付金を請求します。


ところが、この保険会社は「退院後に悪性リンパ腫と判明したということは、入院中の治療は悪性リンパ腫と確定したものに対して行われた治療ではない。」との理由で、保険金の支払いを拒否しました。


夫婦は約款を何度も読み直してみましたが、「退院後に病状が確定した場合は保険金を支払わない。」との記述は一切ありません。保険会社にもその点を問い合わせたのですが、きちんとした回答は返ってこなかったそうです。


結局、この夫婦は公的法人に相談をし、この公的法人経由で約款との矛盾点などを突かれた保険会社は、ほどなくして対応を変えました。結局、保険金は支払われることとなり、「今までは、手術前に病状が確定した場合にのみ保険金を支払っていたが、手術後に判明した場合でも保険金を支払うよう約款を見直した。」との返答があったそうです。


このように明らかに、保険会社の払い渋りであるこの事例からは、注目したい二つの点が浮かび上がります。


(1)まずは、保険金を払わないことが最優先
この事例では、担当者が約款に記載されていないことを理由に、保険金の支払いを拒否しています。手術後に病状が確定したとは言え、常識的に考えれば、この奥さんが手術・入院によって治療を受けた疾病は悪性リンパ腫以外の何物でもないはずです。


それにも関わらず、担当者は約款に書かれてもいない「退院後の病状確定」を理由に、保険金の支払いを拒否しています。つまり、“約款に沿うこと”よりも、“保険金を払わない”ことを優先しているわけです。約款に不適合だから保険金を払わないのではなく、保険金を払わないために約款の抜け穴を探しているという、極めて悪質な姿勢が見て取れます。


(2)保険会社の不払い体質
公的法人からの指摘を受けた保険会社は、保険金を支払うと変更した上で、「今まで手術前に病状が確定した場合にのみ保険金を支払っていたが、手術後に判明した場合でも保険金を支払うよう約款を見直した。」と回答しています。夫婦へ保険金支払いを拒否していた対応については、誤りと認めてもいないし、謝罪もしていないのです。


約款の見直しについても、公的機関相談前の夫婦への対応は、従来の約款に照らし合わせた正当な行為だとする為のものと考えられます。見直し以前の約款に不備があったための不払いであって、不払いを目的とした「払い渋り」ではないとの意思表示であるわけです。


相談以前の担当者の姿勢を正当化することは、不払い優先であることを認めない、また、そのような姿勢をやめる意志がないということの表れとしか考えられません。そして、担当者の問題だけでなく、保険会社の不払い体質も見えてきます。


この二点に注目して今回のケースを見てみると、保険会社も担当者も、まず保険金を支払わなくて済む方法を最優先している体質であることがわかります。契約者・被保険者の病状を的確に判断して、約款に照らし合わせて保険金を支払うかどうかを決めるのではなく、まず最初に不払いありきで考えているために、このような事例が起きたと考えられるのです。


もちろん、すべての保険会社や担当者がこの事例のように悪質だとは言いません。しかし、実際に保険金不払いが問題になり、行政指導を受けた保険会社も存在しています。


ですから、契約者自身も保険の約款を熟読して、賢くなっておかなければなりません。保険金を請求できるケースでは、しっかりと請求の手続きをして、約款に無い理由を盾に支払いを拒否された場合は、自治体の相談窓口などの公的機関や、国民生活センターなどへ相談してみてください。


生命保険は、契約者と保険会社との間に結ばれた厳正な契約です。保険会社に保険料を寄付するためのものではありません。