農業自給率とエネルギー自給率。

農業自給率とエネルギー自給率。
農業自給率を上げるためらは、大規模化が必要である。
おじいちゃんとおばあちゃんでは、もう農地は継続できない。
遊休地を利用するには、大規模化である。
しかしそれは機械化を意味し、つまりはエネルギーに依存する農業である。
温室栽培で、重油を燃やしたりしている。農薬をまくのも、飛行機だったりする。

食糧自給率は、カロリーベースで計算していて、
白米がカロリーが高いので、
相対的に高めに出るようになっているのだという。

そんなわけで、食糧自給率は、
カロリー換算で最高に高く見積もっても、39パーセントで、
到底、だめ。
さらに、食糧自給率を高めようとして問題なのがエネルギー自給率で、
原油の値段が高くなるとひとたまりもなく、破滅する。
今回は、円高・ドル安と連動したので、まだしもだったけれど。

わたしたちは何を食べてきたのか。
わたしたちは何を食べているのか。
わたしたちは何を食べていくのか。

おばあちゃんは
白米と白菜の漬物と魚の煮付けだった。

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原油と農薬に依存しない、頭のいい農業生産はできますか?

そういう問題である。

亜熱帯化している日本にちょうどいい品種を選んで、
何とかでできそうな気もしないではないが。

農薬を使わないで、というのは難しそう。
害虫も必死だから。

むしろ、農薬を食べるくらいなら、
害虫に少し食われてもいいし、
食べる前によく洗って、よく煮て、
害虫も毒ではないだろうくらいの気持ちにならないといけないのかもしれない。

害虫ではなく、
ただの虫だと認識する。
人間がうっかり食べても害はない。

そうは言っても、害虫と野菜が共存共栄できるかといえば、
難しいだろうなあ。

害虫を食べてくれる動物を使って、
頭のいい植物生産をしているというのは、
見たことがある。

この点で遺伝子操作などを使い、
害虫を非害虫化してしまう手はあるかもしれないが、
それはやってみなければ、わからない。

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そのように考えていくと、
原油と農薬を使わない農業というのは、
明治時代とか江戸時代まで遡ることで、
つまりはそのあたりに、人口と食糧の平衡点があるだろうということになる。
一所懸命農業に励んでも、
害虫の大量発生などもあれば、
生産量には限界があるのではないか。
集約して大規模化すれば、被害も大規模化するだろう。

少人数の人口を、
分散型の農地で、
小さく耕作していれば、
害虫被害も、分散的だろう。

そうなのかな?
よく分からない。
でも、当面、すぐに後戻りできるわけではない。

新しい食べものに切り替えてしまうのも、
方法だろう。
工業生産物的な、食糧。
習慣を変えるのは抵抗があるだろうが、
結局そうするしかないのかもしれない。

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土台、日本人は、食べ過ぎているし、捨てすぎているとよく言われる。
少ない食糧を大切に食べれば、それで何とかいいのかもしれない。
貧乏になることは、その点ではいいことなのかもしれない。