代用食

戦後しばらくの間
ハムやソーセージは
脂肪を固めてうまみを加え色をつけて整形したもので
食品としては大変よろしくないものだったといわれていて
しかしそんな味で長い間生きてきたし嫌いではないし
それでもいいなと思っている
そんなものを食べていても人間はほどほどに長く生きられるのは
人類の経験としてはむしろ貴重ではないか
いよいよ食料がなくなったときの代用食にできるはずだ

本物というのも善し悪しで
肉を買ってくるとライトが当たる部分だけに
新鮮に赤く見える薬剤を吹きかけているようで
裏側はだんだん色が悪くなってくる
特売の肉にはまんべんなく薬剤を使うことはしないようだ
賞味期限はたいてい無視して
食べているので
こんなにも色が違うのかと驚く
片面だけは薬剤なしの本物を食べているのだと分かる
自分で買い物をして調理しないと分からないことだと思う

利益率を考えると
レストランや料理屋で一体何を食べさせられているのかと思う
築地の市場などを一回りするとだいたい値段も分かるが
格安ものなどはないようだ
何か別の仕入れルートを持たなければ苦しいかもしれない

色の悪いたくあんが本物のたくあんだといわれるが
本物でも偽物でもたくあんはあまり興味がない
たくさん食べるものでもないし
本物にしても塩漬けだから体にはいいわけがないだろう

ポテトチップスの塩味を食べると
粒の塩が直接舌に触る
確かに塩はうまいものだと感心しながら食べた

子どもがポテトチップスなどを食べていると
親としてはやはり気になるだろうと思う
ジャガイモの成分はあるものの、大部分は
塩と脂肪のかたまりだから