アフター・サイレント・イヴ

大学を歩くと、
景色はすっかり変わっている。
女子学生が多くなった。
リッチになった。
かわいくなった。
わたしの歳で言えば、
この人のママはきれいだろうなと思うような風情。

わたしは長澤まさみよりは沢尻エリカのほうがずっと好きだが、
大学には、頭のいい沢尻や上品な沢尻がたくさんいる。
まだみんな胸は小さくて開封前である。
食堂にいるのが一番好きだ。

彼女らは、知能に比較して収入の少ない、学者や医者は好みではないようで、
自分で人生を切り開きたいと思っている様子だ。
わたしの邪魔をしなければいいのよ、という感じ。
なにもかも恵まれているのだ。

そんな中でも、ぴか一にきれいなのがA女医さんで、今日も
くだらない細胞の写真を現像していた。
日本の男性が洋物に弱いのも、森鴎外から変わらない伝統である。

先日の変な記事はH女医さんから最初に話を聞いて、
それとなくS1君とS2君から聞き出し、最後にA女史に白状させた。
だから、S3君だけがおばかだったのだ。
H女医さんは実は目が覚めていて、それとなくわかっていたけれど、
黙っていたあげた。だけどわたしには話した。つまり書いてもいいということだ。
S2君はやはり気付いていた。気まずいだろうと思って知らんふりをしていた。

さて、A女医さんは記事を読んで、
「雑魚寝」がファンキー・ジャパニーズだという。
ザコーネ、ミーンズ、イン ナ コンパクト スペース、
パースンズ スリープ クラウディドリィ なんて言うと、
drowdedはlyなんてつけてはいけないような気もして、
要するにin a small space,many small fish sleep.
といって、この場合、sleepsかななんて思いながら、
どっちにしても発音していないのでいいのだけれど。

多分、H女医さんに対しての対抗心があるのだ。
女同士も微妙だ。
Aさんのつよい女性オーラにはHさんといわずとも、女性はむかつくだろう。
ましてや、生涯で負けを知らないHさんである。

S2君の今日の告白は、実は自分も、というもので、
S1君はそのつもりもあったらしく、その用意をしていたのだが、
S2君は用意もなかった。
しかし熱意は通じるもので、AさんはOKし、それもなくて実行した。
S1君のあと、ふたりでバスルームに行って、別の部屋で。
頭にきたのはHさんで、前からみんな知っていたが、
HさんはS2君を憎からず思っていた。
それがS1君のあとで、二人で消えたのだから、
当然怒るはずで、わたしのような無害な爺さんをつかまえて、
リークしていたのだ。
わたしは無害だが無欲ではないので、
当然のように反応した。

この場合、わたしとしても、
Hさんに反応しないのが、やはり、どうしても、
申し訳のないことだった。
無欲ではないが、寡欲なのだ。

男性は、自分よりも頭のいい女には反応しないらしい。