秋葉原の事件のコメントメモ コメントと事件はすでに同じ踊りを踊っている

秋葉原での事件、有識者、政治家、有名人(?)のコメントメモ
よくまとめられたページがいくつもあって、その中から採録

ネット社会批判、オタク批判、ゲーム批判、格差社会批判、
派遣社員、非正社員、労働問題などいろいろな切り口がある。
昔は事件が起こると家族の団欒がなくなったからとか
朝食を食べないからだとか言われたものだ。
最近は友達が少なくてネットとゲーム、これが悪いという言われ方。
テレビが原因だとよく言われもした。
最近はそのテレビがテレビゲームを批判している。

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私としては、「以下のようなコメントから構成されるような社会」の中で「事件」は起こっているのだと
考えている。
コメントは事件と距離をとって客観的に分析しているのではなくて、
「コメントと事件はすでに同じ踊りを踊っている」としか思えない。

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永山元死刑囚の事件を想起 ルポライター 鎌田慧さん

秋葉原の無差別殺傷事件で逮捕された加藤智大容疑者の生い立ちや生活環境を伝え聞き、一九六八年に十九才で連続射殺事件を起こした永山則夫元死刑囚(一九九七年刑執行)を想起した。

永山元死刑囚は極貧の環境で育ち、青森の中学を出て集団就職で上京した。加藤容疑者はわたしと同じ青森出身で、地元の名門高校を出たが派遣労働という底辺で働いてきた。永山事件の時代には、それでも若者は上京して生活を向上させるという夢があった。しかし時代はもっと悪化し、夢も希望も見いだせない若者の下層化が深刻な問題になっている。

加藤容疑者は自動車工場に派遣されていたという。わたしが自動車工場で季節工として働き、ルポタージュを書いた一九七〇年代でさえ寮や光熱費は無料だったが、派遣は季節工よりも労働条件が劣悪だ。必要なときにしか雇われない。そして食うのが精一杯の不安定な生活を強いられる。収入が減ると家賃も払えない。追い立てられるような切迫感、どうにもならない焦燥感があったのではないか。

自動車製造は塗装工程ではロボット化が進んだが、加藤容疑者が担当していたという検査工程は集中力を要する仕事で、精神的に疲れていた可能性も考えられる。自動車工場における「人間疎外」の実態は、わたしがいた当時とあまり変わらない。派遣労働者へのケアはさらに少なく、工場の同僚と酒を飲む憂さ晴らしさえできない。

犯行現場の秋葉原はIT産業の中心地で、加藤容疑者には羨望と反感があったと思う。秋葉原の事件は、労働者を憂き目に遭わせてきた“つけ”ではないか。永山事件の時代は事件を社会問題として扱った。最近は事件をすべて個人の心の問題に帰結させる傾向があるが、社会構造を変えないと犯罪は起き続ける。

事件は労働者問題、格差問題を再考するよう、現代社会に突きつけられた警告と考えたい。

かまた・さとし

38年生まれ。中小企業で下請け、季節工などを経験、専門誌記者を経てフリー。労働現場の実態に詳しい。著書に「自動車絶望工場」「六ヶ所村の記録」。

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トヨタに関して言えば、
トヨタの経営方針として、在庫を抱えず、下請けからすぐに必要な分だけ部品を取り寄せるカンバン方式というのが有名だけど、まさに、人間までカンバン方式なのだ。
ということがポイントらしい。

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背景受け止め動機の解明を 野田正彰関西学院大教授(精神病理学)の話

一九九〇年代終わりから自殺が増加したが、格差社会で暮らす男たちの絶望感、挫折感は自己への攻撃性に向かっていた。しかし攻撃性が徐々に「世界がなくなれ」という他者へ向かっている印象を受ける。社会は、事件を起こした加害者の動機を解明し、事件の背景を受け止めアクションを起こさねばならない。この姿勢が犯罪の予備軍に対し、犯行を思いとどまらせるメッセージとなる。格差を改善する社会づくりを進めないと、同じ事件は今後も起こりかねない。

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他者に敵意の自棄的な凶行 評論家宮崎哲弥さんの話

何らかの挫折から立ち直ることができないと絶望した若者の自棄的な凶行か。もはや生きている意味がないとあきらめた者が他者に異常な敵意を向ける。秋葉原という場所は、世界的にも知られた派手な舞台ということだろう。ストレスに弱く悲観しやすい世代的な特性にも問題があるが、二十代半ばですでに再チャレンジの難しい社会になっていると若者に思い込ませるような希望の見えない社会構造が凶行の背景として考えられる。

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●自己顕示派

■元最高検検事の土本武司白鴎大法科大学院長 2008.6.8 産経
車で歩行者をなぎ倒し、さらに刃物で刺すという行為は、これ以上ない極めて危険なものだ。事前にレンタカーを準備し、車の通行が規制された歩行者天国に突っ込んだという時点で、確定的な殺意を持っていたと判断せざるを得ない。逮捕された男は心神耗弱状態にあったとは考えられない。具体的な動機を解明していくことが重要だ。

■中央大学 藤本哲也教授(犯罪学) 日経
土日の繁華街、凶行の舞台に 注目されたい意識の表れか
中央大の藤本哲也教授(犯罪学)は容疑者がトラックで人をはねてからナイフで刺した事件の展開を「暴力団同士の抗争でよく見られる手法だ」と指摘、「より大量に人を殺すために何が効果的か学習しているように思える。社会に不満をためた人が起こす最近の『不満爆発型』の犯罪は発作的でなく計画的なので、模倣されエスカレートしやすい」と話す。日曜日や人込みを狙った点について、藤本教授は「普段注目を浴びない人は逆に自己顕示欲が強く、注目されたい意識の表れ」と分析。

■立正大教授 小宮信夫(犯罪社会学) 2008.6.8 毎日 
一方、今回の予告を、過去の事件と同様の「自己顕示性の表れ」ととらえる見方もある。小宮信夫・立正大教授(犯罪社会学)は「予告で、強いメッセージを発し自分も盛り上がる。若者の街の秋葉原を現場に選んでおり、社会への復讐や反撃の意味が込められている」と分析する。

■上智大名誉教授 福島章(犯罪心理学) 同上
自己顕示性を指摘したうえで「携帯やネット社会の発達で、自分の存在を簡単に伝えられるようになった」とし、同様の犯罪が繰り返される危険性をはらんだ社会に警鐘を鳴らす。

■聖学院大の作田明客員教授(犯罪心理学) 2008.6.10 産経新聞
聖学院大の作田明客員教授(犯罪心理学)も「優秀とされた人はつまずくと、『すべて他人のせいだ』と社会を恨む。世間にもう一度、自分の存在を知らしめたいと考え、無差別な犯罪で目的を果たすパターンが多い」と分析した。

■ZAKZAK 作田明・聖学院大客員教授(犯罪心理学)の話 
定職がなく社会的に不安定な若者の増加が、最近の無差別殺傷事件の背景にあるのではないか。死にたいという気持ちを抱え事件を起こす人もおり、大勢殺せば死刑になるという考えがあったかもしれない。
 無差別殺傷事件は男性による単独犯行が多い。男性の方が攻撃性が強いという要因もあるが、日本では男性への期待が大きく、仕事などで挫折し、自分を追い詰める度合いが強い。家族や親族関係も希薄で孤立化が進んでいる。若者の雇用を安定させるなど社会環境を整えていくことが求められる。

■NPO法人「ストレスカウンセリングセンター」の前川哲治理事長
「親が厳格に育てれば成績は良くなるが、異常にプライドが高くなる。いったんマイナス思考に陥ると、修正がききにくい」。その上で「もっと自分はすごいはずで、うまくいかないのは周囲が悪いからというゆがんだ心理状態になり、人間はみんな敵に見えてくる」と話す。

●ゲームが悪い派

■精神科医 香山リカ 2008.6.9 日刊スポーツ
秋葉原の無差別殺傷事件で凶器となった「ダガーナイフ」。両刃で殺傷能力が高く、有名なテレビゲームでは武器である“アイテム”としても頻繁に取り上げられている。販売規制も緩く、ゲーム好きの面を見せる加藤智大容疑者(25)の関心をひきつけた可能性もある。ダガーナイフは、ホラー要素の強い大ヒットゲームソフト「バイオハザード」ではショットガンなどと並び、亡霊を倒す武器として登場。キャラクターの成長を楽しむ「ロールプレーイングゲーム」の草分け「ドラゴンクエスト」では、ゲーム内のショップで自由に購入することができる。中学校時代の卒業文集にゲームの美少女キャラクターを模した自筆イラストを掲載するなど、ゲームに傾倒していた様子をうかがわせる加藤容疑者。精神科医の香山リカさんは「非常に屈折した思いなのだろうが、ゲーム・アニメ文化の“聖地”で、あたかもゲームの主人公のように振る舞ったようにも見える」と分析する。

●ゲームが悪い、池田小と同じ日だから派

■小田晋教授(犯罪精神医学) 2008.6.9
ロールプレイングゲームが趣味で、犯行現場に“オタク文化”の発信地である秋葉原を選んだ加藤容疑者。帝塚山学院大の小田晋教授(犯罪精神医学)は「リアルタイムに行った書き込みや告知は『劇場型犯罪』の典型」と指摘する。しかも、この日は大阪教育大学付属池田小学校の殺傷事件から7年にあたり、「『記念日』と考えていた可能性もある」とみる。

●酒鬼薔薇と同じ世代だから、ゆとり教育さえあったなら派 

■寺脇研 
『ミスター文部省』こと文部省出身の寺脇研・京都造形芸術大学教授は「この世代を『酒鬼薔薇世代』と一括りにするのはおかしい」が、「(教育行政が)学力一辺倒になっていたことに心の痛みがある」そうだ。これより下の世代はいわゆる「ゆとり世代で、こいつら学力が低いとか言われてる」が、じつはミスター文部省が導入した学校5日制や、生活体験、自然体験などのおかげで心が豊かにできてるらしい。「もうちょっと早くやってれば、と悔いがある」 

スーパーモーニング http://www.j-cast.com/tv/2008/06/11021592.html  

■ノンフィクション作家・朝倉喬司 ZAKZAK 2008.6.9 
こういう犯罪の容疑者は、生きていく上で思うようにならないと、誰かに邪魔されていると被害妄想を抱くケースが多い。子供っぽい発想だが、セーブしていた何かが切れると凶行に発展する。思うような仕事に就けないことが要因の一つ。背景には競争社会がある。現在は競争のルールが分かりにくく、自分が不公正な扱いを受けているとの疑いを持ちやすい。同様の事件を防ぐには、容疑者の動機の解明が最低条件。警察などは真相解明に力を注ぎ、将来生かせる形で記録に残すことが重要だ。

●刀狩り派

■町村官房長官 2008.6.9 朝日新聞
町村官房長官は9日の記者会見で、東京・秋葉原で起きた連続殺傷事件について「本当に忌まわしい凶行だ」と述べたうえで、刃渡り13センチのサバイバルナイフが凶器となったことに触れ、「6センチを超えるものは正当な理由なく持ってはいけないという銃刀法の規制はあるが、現実には出回っている。規制強化(のあり方)をよく考えなければならない」と語った。

■泉国家公安委員長 
ナイフの規制強化について「今回の事件を考えてどうするか、これから詰めたい。一般的に利用される包丁とかもあるので、もし取り組むとしても慎重に考えないといけない」と述べた。

■県関刃物産業連合会の北村正敏会長 2008.6.11 中日新聞
 関の刃物業界が困惑
 刃物業者らは「事件の背景を解明することが一番大切。ナイフが凶行を招いたような印象をもたれるのは心外だ」と、気をもんでいる。
 事件では、犯人の男(25)がナイフ5本を持参。両刃で貫通力の強いダガーナイフを使い、次々に通行人を殺傷した。町村信孝官房長官は事件を受け、銃刀法の規制強化の検討に言及している。
 関市のナイフ類の出荷額は、2005年で26億1400万円に達し、全国シェア55・4%。刃物類の中でも、関のナイフの知名度は高い。
 県関刃物産業連合会の北村正敏会長は「ナイフはすべて悪いものというイメージをもたれかねない」と、懸念。凶器のダガーナイフが軍用、自衛用の武器であることを指摘した上で「この種の特殊なナイフの規制は仕方ないとしても、刃物全体を危険視して規制しようとするのは問題」と語る。
 刃物を使った事件が起きる度、業界は少なからぬ影響を受けてきた。刃物売り場は全国的に縮小傾向にあり、販路拡大の壁にもなっている。
 日本輸出刃物工業組合の坂井勇平理事長(ガーバーサカイ社長)は「ナイフは釣りやキャンプ、狩猟など、さまざまな用途、種類があるが、サバイバルナイフという名でひとくくりにされることがある。マスコミでも、ナイフがきちんと理解されておらず、一般の人に誤解を与えかねない」と批判。ナイフ以外にも、包丁などの刃物が身近にあることに触れ「ナイフがあったから、事件が起きたのではない。事件を招いた背景について、冷静に考えることが大切」と訴えている。

●脳科学で解明派

■渡海紀三朗文部科学相 2008.6.10 時事通信
渡海紀三朗文部科学相は10日の閣議後記者会見で、7人が死亡した東京・秋葉原の無差別殺傷事件について、「腹立たしい事件だ」とした上で、「事件が起こる背景と教育との関係を考えさせられた」との感想を述べた。また、同相は、最近「キレやすい子ども」が増えていると指摘されていることについて、「省内で(キレる現象と)幼児期の脳科学との関係について懇談会などでやっていこうと考えている」と語り、原因究明に向けて研究を進める考えを明らかにした。

●昔はよかった派

■石原慎太郎知事 毎日 2008.6.11
 秋葉原での通り魔事件について「警察力の強化で防げる問題じゃない。人間の内面の問題。もっと時代の、社会全体の背景がある」と述べ、「(行政として未然に防ぐことは)できませんよ」との認識を示した。都議会本会議終了後、記者団に語った。
 石原知事は、事件の経過について「自分の人生をかけたパフォーマンスを、ああいう形で携帯を通じて時々刻々、シナリオを伝達しても誰が読むのか。非常にむなしい」と感想を述べた。そのうえで「昔だったら、こだまが返ってくるっていうか、他者とのつながりがあったけれども、それがあるようでないんじゃないか」と時代背景を分析してみせた。 

■評論家の大宅映子 ZAKZAK 2008.6.9
誰でもいいから殺したいというだけで、何人もの命を奪ってしまう事件が起きたこと自体に、社会全体の犯罪に対する抑止力が低下していると感じざるを得ない。自暴自棄になった末、命を何とも思わないような行為に走る人間に対しては、防犯カメラも巡回パトロールも効果がなく、防ぎようがない。同じような事件が起きないようにするためにも、子どものころから命の尊厳を繰り返し教え込むなど地道な努力を積み重ねて、安全な社会を築いていくしかない。 

●ネットを監視して予知しよう派

■石破茂防衛相 泉信也国家公安委員長 2008.6.10 毎日新聞
石破茂防衛相が「犯行予告が出ている。技術的に察知してアクションが取れないのか」と指摘したのに対し、増田寛也総務相がネット上の有害情報の規制策について「努力してみる」と応じた。また、泉信也国家公安委員長は「情報を入手できるように、警察庁が9日付でインターネット接続業者に通達した」と説明した。

■元警察庁生活安全局長の瀬川勝久氏 同上 
「通信の秘密や表現の自由の兼ね合いもあり、国が絶対的な監視に乗り出すのも好ましくないが、新たな議論が必要な時期に来ている」と指摘している。

■教育カウンセラー 富田富士也 同上
「孤独な若者は誰かとつながりたいと思っても、メッセージの伝え方が分からず、ネットの掲示板に書き込みをする。そこで返事がないと、孤独感が一層募る」。そのうえで、「誰かが『バカ』とひと言でも書き込めば、事件は起きなかった可能性もある。中傷が飛び交う掲示板の方が健全かもしれない」と指摘する。

●とにかく厳罰派

■鳩山法相 2008.6.10 朝日新聞 
鳩山法相は「ああいう無差別大量、虐殺といってもいいような事件が起きる日本の治安の悪さに大変な危機感を覚える」と発言。「教育の問題とか社会全体の問題というのが背景にあることは想像できる」と指摘し、法務省としては「とにかく犯罪に対して厳しく対処すること」と述べ、厳罰化がこうした事件の対処法になるとの見解を示した。

●脳内お花畑派

■山本一太 ブログ 「気分はいつも直滑降」から
まさに悪夢! 被害に遭った方々は本当にお気の毒だ。 亡くなった方々のご家族の気持ちを考えると胸が痛む。 それにしても、ここのところ、この手の事件が頻発している気がする。 日本は、日本人はどうなってしまったのだろう?! やっぱり...政治が悪いのかなあ。
追伸:小さくても、短くても、言葉は発せられなくても、それぞれ「大事な命」だ。 たとえば、草花も、猫も、子犬も、一生懸命、生きている。 チューリップの花を切り落とすとか、白鳥を殴り殺すとか、こういうことを平気でやる人間の神経が全く理解出来ない。 というか、許せない!!

●治安強化

■東浩紀 哲学者
秋葉原と言う街が消費の場ではなくなり、一種の劇場になっている。いま若者たちにとって文化の中心は秋葉原であり、社会に復讐するとしたら秋葉原と多分彼は考えたんでしょう。
 社会の中にこういう不安をもっている人たちがいっぱいいる。そういう人たちをどう救うか考えるべきであって、秋葉原の治安を強化しても問題の解決にならない。自分がこの世界にいてもいいと思えなかった屈辱感を与える社会になっている。その事をもっと真剣に考えたほうがよい。

■秋葉原電気街振興会 会長 & 防犯協会副会長 2008.6.10 東京新聞
 本来、地元有志によるパトロールを継続するかが主題だが、地元町会などから「ホコ天が街のイメージ悪化を招いている」など、歩行者天国の是非を問う議論も続いた。
 秋葉原の歩行者天国は、一九七三年に始まった。防犯協会副会長の立場で出席した小暮敞士さん(68)は「かつてのホコ天は和やかだったが、ここ数年、人出が多すぎる」と嘆息する。
 一方で、秋葉原電気街振興会の小野一志会長は「休日の混雑を考えると、むしろ車道も歩行者が利用できる方が安全だと思う」と指摘。「今回のような防ぎようのない事件で、歩行者天国の是非を問うのは違うのではないか」と話した。 
 都内では原宿の歩行者天国が一九九八年七月に、騒音・ごみなどの苦情や警備の困難さなどを理由に中止となった。こうした前例などから「いったん、休止となると再開は認められにくい」とみる関係者も多い。

■小倉智昭公式ブログ
秋葉原の事件。ここは僕にとっては、ほっとする街だったんですよね。きのう、秋葉原の町会とか商店街など関係者、警察の代表者などが集まって「歩行者天国」をどうするか話し合う会議があったようです。危険防止の盲点になるので「やめましょうか」という意見もあったし、継続を求める意見もあって結論は出なかったそうです。歩行者天国って、1960年ぐらいかな、ヨーロッパで始まって70年から日本で導入されて銀座、新宿、池袋…と広がってきました。秋葉原も上野からず~っと歩けたんですよね。いったんは銀座まで行けるという一時期があったと記憶しています。車を運転する方にとっては少し不便になりますが、歩きながら散策したり、買い物をする人たちにとってはとても都合がいいことです。こういう事件があったからといって、歩行者天国をやめるのはもったいないなあと思うんですよね。

●モラル低下、関係性の希薄化

■町村長官 2008.6.9 産経新聞
事件について「本当に忌まわしい凶行であり、犠牲になられた方々のご冥福(めいふく)を心からお祈り申し上げるとともに、けがをされた方々の速やかかなる本復をお祈りしたい」と語った。若者による無差別殺人事件が相次いでいることに関しては「社会全般のモラルが低下しているとか、人と人との関係が希薄になっているとか、よく言われる。一般論的には言えるかもしれないが、だからといって、こういう事件が起きる説明にはならない」と述べた。

●派遣のせい?

■舛添厚生労働相 同上
舛添厚生労働相は派遣労働制度について触れ、「大きく政策を転換しないといけない時期にきている。働き方の柔軟性があっていいという意見もあるが、なんでも競争社会でやるのがいいのかどうか。安心して希望を持って働ける社会にかじを切る必要がある」と語った。

●何かが透けて見えるコメント

■関東自動車工業のコメント
今後、人材派遣会社に対しては、このような不祥事が二度とないように、 人材の確保、管理、監督について要請していきたいと思います。 また、弊社としましても管理、監督を含めて良い職場づくりに努めていきたいと思います。

■日研総業のコメント
勤務態度も6 月4 日までは欠勤もなく真面目な仕事ぶりであったことから、 弊社にとりましても大きな驚きであり、また真面目に働いている多くの派遣スタッフのためにも残念でなりません。 関係各位の皆様方には、多大なご迷惑をおかけすることになり、心からお詫び申し上げる次第です。 弊社では、引き続き当局の調査に全面的に協力するとともに、二度とこのような悲惨な事件が 繰り返されることのないよう、派遣スタッフの管理体制を改めて見直してまいります。

●最後に。

■現場で救護にあたった医師のコメント 朝日新聞
 福岡市の千鳥橋病院の医師、小山敬さん(40)は日本臨床救急医学会総会に参加するため、上京していた。会議の合間、音響部品を買いに秋葉原に足を運んだ。
 JR秋葉原駅を出ると、逃げまどう人々の姿が目に飛び込んできた。「何があったのか」。人が逃げる方向と逆に向かうと、路上に若い男性が倒れていた。刺し傷があり、血が流れていた。携帯で119番を押したが、つながらない。1、2分もすると、男性の呼吸が止まった。
 心臓マッサージを始める一方、人工呼吸をするためのマスクを持っている人を探した。そこに私服姿の消防関係の男性が駆けつけ、人工呼吸を始めた。看護師の女性も加わった。まもなく男性は自分で呼吸をするようになったが、脈がない。呼吸も、すぐに止まってしまった。
 到着した救急隊員に小山さんは告げた。「心肺停止」。そのとき、隊員から「傷病者多数」と聞き、ほかにも多くの人が被害にあっていることを知った。小山さんは病院まで男性に付き添ったが、男性は助からなかった。
 「医師である私も足がすくむ状況だった」。小山さんは悲惨さを振り返る。「その現場で、一般の人も救護に参加していたことに感動した。今後も救護活動の認識が広まってほしい」と言った。

 徳島市の産婦人科医、西條良香(よし・か)さん(39)は東京の友人が運転するバイクの後部座席にまたがり、一緒に楽器店を巡っている途中、事件に出くわした。
 広い道路に出た瞬間、異様な雰囲気を感じた。叫び声が聞こえ、交差点中央に10人前後の人が倒れていた。血が流れているのが見えた。目の前で広がる光景を見た瞬間、「思考が止まった」という。
 「ドクターいませんか」。男性の声がした。西條さんはとっさにバイクから降り、近くの人から順番に止血した。「タオル、タオル」と叫び続けた。近くの家電量販店が止血用のタオルをくれた。
 救急の現場では、負傷の程度をみて、治療の優先順位を決めるのが原則だ。だが、そんな余裕は全くなかった。横たわっている男性に「いけるか」と声をかけると、「苦しい」という弱々しい声が返ってきた。「倒れている人に声をかけ、脈をみてください」。周囲の人に頼んだ。

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総務省がネットの犯行予告を自動検知するシステム開発に着手
 総務省がインターネットや携帯電話の掲示板に書き込まれた犯罪予告を自動的に発見し、警察など関係機関に速やかに報告するシステムの開発に乗り出す。東京・秋葉原での無差別殺傷事件を受け、6月11日に開かれた閣僚会議後に増田寛也総務大臣が明らかにした。

 開発されるシステムは、掲示板に書き込まれた犯罪や自殺予告を思わせる単語を抽出し、文脈からコンピュータが危険性を判断、信憑性の高い情報を警察に通報するという仕組み。秋葉原での事件で容疑者が犯行予告を携帯電話の掲示板に複数回にわたって書き込んでいたことから、事件の防止策として検討された。

 同省では研究開発費として、2009年度予算要求に数億円規模を盛り込む方針だ。
2008年06月12日 17時46分 毎日新聞

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