韓国 ネット 匿名実名 誹謗中傷 自殺

今回の韓国女優さんの自殺騒ぎの中で記事を眺めてみると

 悪質な書き込みをして告発された人を逮捕してみると、ほとんどが内気で小
心で「まさかこの人が?」と驚いてしまうという。
 こういう人たちはインターネットでデマや悪口を堂々と書き込むことで
「私は偉い人なんだ、強い人なんだ」と思い込んでしまうそうだ。

との記述があり、みんながそのように感じていることを書いている。
果たしてそれは本当なのか、どうすればいいものなのか、考える必要がある。
まずは子どもに対する教育だと思う。

愚かなままで人生を無駄にしないように大人が配慮してあげようではないか。

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韓国の自殺率、OECDトップに  2006/09/19
アジア通貨危機
 生活苦や就職失敗で挫折した20代から30代の自殺が急増し、韓国の自殺率が
経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で1位を記録した。

 18 日、統計庁は「昨年の全体の死亡者24万5511人のうち、自殺による死亡
が1万2047人で、がん(6万5479人)、脳血管疾患(3万1297人)、心臓疾患(1万
9288人)に続いて4位を記録した」と発表した。昨年、1日当り33人が自ら命を
絶った計算になる数字だ。

 1995年に自殺した人は4840人で死亡原因の9位だったが、交通事故、肝臓疾
患、糖尿病などを抜き、10年で五つも順位を上げたのだ。

 自殺者数はアジア通貨危機の直後である1998年に8569人まで急増したが、再
び減少傾向を見せた後、2001年以降に急激な勢いで増加する傾向を見せてい
る。

 OECDを基準とした場合、昨年の韓国の自殺率は人口10万人当たり24.7人でハ
ンガリー(22.6人)、日本(20.3人)などを抜き、OECD加盟国で最も高かった。

 特に、失業、貧困などにより、20代から30代の自殺が大きく増えていること
が調査の結果分かった。10年前の20代と30代の自殺率は10万人当りそれぞれ
12.2人(死亡原因2位)と12.5人(4位)にとどまっていたが、昨年は17.7人と21.8
人に増え、この世代の死亡原因で1位を記録した。昨年の20代から30代の自殺
者数は3292人で、2004年より375人増えている。

 韓国保険社会研究院のソ・ドンウ研究委員(精神科専門医)は「景気の停滞が
長期化し、貧困層に転落した人々が賭博、カード負債などの家計破たんを来
し、自殺が急増した」と語った。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

「自殺大国」韓国  2006/09/20

 「主として貧困層と富裕層に自殺者が多いという誤解は捨てなければならな
い。すべての階層のあらゆる人々が自殺をするものだ」

 1968年、米国自殺学会を創設したエドウィン・S・シュナイドマン博士は、
個人の問題と思われてきた自殺を社会問題として世間に訴えた。シュナイドマ
ン博士は「自殺者は周囲にいくつかのシグナルを送るものだ」とし、国家や社
会がそのシグナルを無視してはいけないと訴えた。2001年、米国政府は「自殺
予防のための国家戦略」を採択した。「自殺問題は予防が可能な公共性のある
健康問題だという認識を広めていく」というその第1項にはシュナイドマン博
士の精神が込められている。

 英国の2000年の自殺率(10万人あたりの自殺者数)は6.9人で、米国の9.8人よ
りもはるかに低かった。それでも英国保健省は「いのちを救おう より健康な
国に」という白書を出し、2010年までに自殺率を20%下げることを目標に、各
省庁が自殺予防にどれだけ熱心に取り組んでいるか監視する機関も設けた。昨
年、英国保健省は青少年の自殺率が6年間で 30%下がったと発表した。

 韓国では昨年、一日平均で33人が自ら命を絶った。自殺率は24.7人で、
OECD(経済協力開発機構)加盟国の中では2年連続で1位だ。1995年の自殺率11.8
人よりも倍以上に増えた。自殺はガン、脳血管疾患、心疾患に続き、死亡原因
の4位になっている。20代と30代では1位だ。自殺衝動にかられた経験がある
「自殺予備軍」の社会人は26%に達するという統計もある。これでは韓国はま
るで「自殺共和国」のようだ。

 特に高齢者の自殺率の増加ぶりは衝撃的だ。65歳から69歳までの自殺率は
2000年の26人から、2005年には62.6人に、同じく70歳から74歳まででは34.5人
から74.7人に、75歳から79歳では45.7人から89人に増えた。わずか5年の間に2
倍以上も急増したことになる。高齢化が急速に進んでいる中で、生と死の境目
で悩む高齢者が増えたためだと考えられる。高齢者を自殺へと追いやる3大要
因は、孤独、病気、金銭的な問題だ。その3つの要因がもとで苦しみ、子ども
の「お荷物」にはなるまいと、自ら命を絶つ傾向にあるようだ。

 韓国政府も一昨年、自殺予防対策5カ年計画を策定した。全国民的に命を大
切にする文化の醸成、自殺しそうな人の早期発見、児童・青少年の精神衛生の
増進などにより、2010年までに自殺率を18.2人まで下げることとしている。し
かし、自殺率は下がるどころか上がる一方だ。政府の対策が掛け声ばかりで、
効果が上がっていないといえる。「自殺は殺人の最悪の形」だという。社会と
国が助長し傍観する「殺人行為」というわけだ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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韓国人気歌手ユニの自殺とインターネット実名制  2007-1-30
亡くなった韓国の人気歌手ユニさん〔共同〕

 韓国の人気歌手でタレントの「ユニ」の自殺が、韓国のインターネット社会
に衝撃を与えている。彼女を自殺へ追い込んだ引き金は一部ネットユーザーが
絶えることなくユニ本人のホームページやニュースサイトのコメント欄に書き
続けた悪質なコメント。韓国は日本と違って本人確認をしないと利用できない
ネットサービスがほとんどなのに、言葉の暴力はなぜ止まらないのか。

■自殺後も続いた悪意ある書き込み

 「お前は人造人間だ」「また手術したんだろう」「何がセクシーだ。素っ裸
で踊ってみろ」──。彼女が日記や写真を掲載するたび、彼女に関するニュー
スが新聞やポータルサイトに掲載されるたび、人格を否定するような侮辱的コ
メントが繰り返し掲示板などに書き込まれた。うつ状態になった彼女は遺書も
残さず、家族が教会へ行った日曜日の午前、自分の部屋で首を吊った。今月21
日のことだ。しかし、ユニが自殺した後も「整形費用がもったいない」「アル
バムの宣伝のために死んだのか」など想像を絶する悪質なコメントが続いてい
る。

 性転換した歌手のハ・リスはユニの自殺をきっかけに自分のホームページに
2年以上も悪質なコメントを繰り返し書き込んだユーザーを刑事告発した。告
発された男性は「性転換なんて天罰が下る」「家族全員殺してやる」など毎日
数十件も書き続けていた。

 驚くのは、このような悪質な書き込みが完全な匿名ではなく行われていると
いうことだ。韓国ではポータルサイトもコミュニティーもニュースサイトも、
住民登録番号と氏名を照会して実名で会員登録し、ログインしないと何も書き
込めない仕組みを導入しているが、それでも堂々と、人間とは思えないことを
書き続ける人がいる。

■本人確認制度でも止まらず

ポータルサイト「Naver」の年金関連ニュースにつけられた読者コメント一覧

 問題になっているのは、「デッグル」というコメント欄だ。ブログ、コミュ
ニティー、掲示板、新聞やポータルのニュースなどほとんどのサイトは、記事
や書き込みに対して誰でも1行程度の意見を書き込めるようにしてある。例え
ば「公務員年金改革の動き」などのニュースに対して「税金泥棒、公務員もリ
ストラするべきだ」「会社員より少ない給料で我慢してきたのに年金まで減っ
てしまうと誰も公務員にならない」といった意見が書き込まれる。ユーザー同
士で議論したり、ときには記者も出てきて質問に答えたりするほど「デッグル
文化」が定着している。

 デッグルは「オーマイニュース」のような市民記者に続く、もう一つの市民
ジャーナリズムとして、世論を反映していると評価されている。デッグルは朝
鮮時代、学者達が本の貸し借りをしながら自分の意見を書き込んで次の人に渡
したことから生まれた言葉だという。

 ただ、今のデッグルは会員登録時に住民登録番号などで本人確認をするもの
の、コメント欄に実名が出るわけではない。本人確認の仕組みはもともとネッ
ト上の言葉の暴力や人権侵害をなくす効果が期待されていたが、それがうまく
効果を上げず、現状では悪意あるコメントが氾濫している。

 討論好きの韓国では軍事政権で抑え込まれていた表現したいという欲求が一
気に出てきたため、いまはまだ混乱期で、とにかく書きたい放題になっている
のかもしれない。しかし、1日数千万人が訪問するポータルニュースのコメン
ト欄に何の関係もない人から理由もなく悪口を書かれ攻撃され、落ち着いてい
られる人はいるだろうか。悪質なコメントのせいでひきこもりになったり、睡
眠薬なしでは眠れなくなったりする人は少なくない。

 韓国の警察庁の調べによると、悪質な「デッグル」によるサイバー暴力は
2002年の3155件から、2006年には7881件と、5年で2.5倍に増加している。検
挙率が2002年が2762件、2006年が6338件と高い水準を保っているのが唯一の救
いだろうか。

 ポータルニュースのコメント欄が怖いのは、うその書き込みであってもブロ
グやメール、メッセンジャー経由であたかも真実のように一瞬で広がり、検索
キーワードランキングの上位を占め、「~らしい」ではなく「~だ」になって
しまうことだ。

■実名制度の法制化と表現の自由

 今年7月からはさらに規制を強化して、1日の訪問者数が10万人以上のポー
タルサイトとニュースサイトでは実名を確認してからでないと何も書き込めな
くするという法律が施行される。これまで「表現の自由がなくなる」とインタ
ーネット実名制導入に反対していたネットユーザーたちも多かったが、ユニの
自殺をきっかけに実名制度を法律で早期に義務付けることに賛成する声も高ま
り始めた。

 ただ、問題はどうやって実名かどうかを確認するのかということだ。世論調
査では、「インターネットの実名制徹底で悪質な書き込みは減るだろうか」と
いう質問に、79%が「効果ある」と答えているが、法律では実名制の具体的な
方法までは明記していないため根本的な解決策となるかは疑問が残る。 

 ポータルサイトなどが現在行っている本人確認の仕組みは、会員登録は実名
でするが、コメント欄にはIDやニックネームが表示され、しかも1つの住民
登録番号で複数のIDを作れるようになっている。サイト運営側はIDから本
人を特定できるが、一般のユーザー同士では匿名と変わらない。「サイワール
ド」のように本人の実名でしか書き込めないSNS(ソーシャル・ネットワー
キング・サービス)ですら、堂々と悪口を書き込む人がいることを考えると、
たとえ本人確認が法的に適用されても、どこまで効果を期待できるだろうか。

 韓国ポータル市場の7割を占め、訪問者数1位の「Naver」の場合、ニュー
スコーナーだけで1日18万件以上のコメントが書き込まれる。悪質な書き込み
に関する届出センターを運営し、200人のモニターが24時間監視。度を超えた
書き込みは本人に警告したり削除したりするなど、あの手この手を尽くしてい
るが、一向に減らない。

 住民登録番号を盗用して会員登録すると1000万ウォン(約130万円)以下の
罰金または3年以下の懲役になるが、それでも自分の個人情報を守るために他
人の番号を盗むという行為があとを絶たない。自分の住民登録番号がどのサイ
トの会員登録に使われたのかを確認できる有料サイトも登場したほどだ。

 一部サイトでは携帯電話に暗証番号を送信し、それをもう一度ウェブの画面
に入力しないと会員登録できないよう二重に本人確認するなど、住民登録番号
だけに頼らない本人確認方法を導入するところも増えてきた。

■ネットも生活の延長で考えよう

 悪質な書き込みをして告発された人を逮捕してみると、ほとんどが内気で小
心で「まさかこの人が?」と驚いてしまうという。なかには大学教授、医者、
企業の役員といった社会的に地位の高い人もいて、言うべきことを言っただけ
だと開き直る人すらいるらしい。こういう人たちはインターネットでデマや悪
口を堂々と書き込むことで「私は偉い人なんだ、強い人なんだ」と思い込んで
しまうそうだ。

 日本でも市民参加型メディアが登場し始め、ネットユーザーの参加で成り立
つサイトも増えてきたなかで、顔が見えないのをいいことに根拠のないことを
平気で書き込む人がいるが、それは匿名の問題というよりモラルの問題なので
はないだろうか。最近は小学生の悪質な書き込みも増えている。学校ではパソ
コンの使い方よりネチケットが大事だとして、ネットで個人情報を教えない、
書き込むときは何度も考えてから、などのルールを教え始めている。

 法律で規制し、とことん処罰するのも抑止効果になるだろうが、実名制度で
見張られているというのも心地良いものではない。プライバシー保護、通信の
秘密や自由も憲法で保障されている。

 悪質コメントの書き込みを反省するユーザー達が「もう二度とそのようなこ
とはしない」と懺悔するためのサイトも生まれた。ネットの便利さだけが強調
され過ぎてしまったために、ネットも生活の延長で、人とのコミュニケーショ
ンをより豊かにしてくれるものだということを忘れてはならない。

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そもそも情報通信部がインターネット本人確認制を起案するきっかけになった
のが,2005年6月頃にネット上で出回った一連の画像だった。それは,ある女
性の飼い犬が地下鉄の車両内に排泄物を巻き散らかしたのに,彼女は片付けも
せず電車を降りてしまい,残された乗客たちが仕方なく後始末をしている場面
だった。

 これがネット上に出回ると,すぐにこの女性が誰であるかが突き止められて
しまった。その後は彼女を徹底的に攻撃するコメントがネット上に溢れ,やが
て彼女の顔を大写しにした画像も流されるなど,一種の魔女狩りの様相を呈し
た。結果的にこの騒動で問題とされたのは,この女性のマナーの悪さではな
く,彼女を社会的に抹殺してしまったネチズンによる激しい個人攻撃・名誉毀
損と,それを招いたインターネットの匿名性だった。この事件は韓国以外でも
話題となり,ワシントンポストや英語版Wikipediaでも記事となった。

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“韓国の2ちゃんねる”でも事件発生

 これ以降もネット上に流布した児童ポルノ映像などが,キリスト教が盛んで
性犯罪には厳しいとされる韓国の人々の神経を逆なでした。

 そして決定的だったのが,2006年10月に“韓国の2ちゃんねる”とも呼ばれ
る人気コミュニティ・サイト「DCInside」で紹介されたビデオだった。それ
は,ある学生が自慰にふけっているところを撮影した映像で,それと共に彼の
氏名や携帯電話番号,さらには所属学校名までが公開されていた。

 ところがサイト関係者が調べてみると,そこで公開された個人情報は,ビデ
オに映っていた学生とはまったく別人のものだった。また,この映像を投稿・
紹介した人物を特定することができなかった。Korea Timesによれば,この事
件を契機に韓国の人達は,インターネット本人確認制の是非を真剣に議論し始
めたという。そこから今年の有名タレント自殺などを経て,「本人確認制の導
入やむなし」というところでまで世論が行き着いたようだ。

実名制導入,効果薄い?

 しかし問題は今年7月に施行予定の,この新制度にインターネット暴力をど
の程度抑える力があるかということだ。

 結論を先に言うと,「どうも大した効果はなさそうだ」との見方が多数を占
める。というのも,この制度がポータル・サイトやニュース・サイトに対して
義務化しようとしている本人確認手続きは,大手サイトの多くが以前から自主
的に導入しているからだ。

 例えば韓国ポータル市場の首位を走る「ネイバー」では,ユーザー登録の
際,必ず住民登録番号の入力を求められる。また2位の「ダウム」では基本的
にユーザーの自由意志に任せているが,登録ユーザーの約9割が利便性などを
優先して,自主的に住民登録番号を入力している。その他,「サイワールド」
など主要コミュニティ・サイトの多くも既に同様の本人確認手続きを実施して
いる。それでも悪質なコメントや犯罪が止まない以上,それを今さら法制化し
たところで,大した効果は上がらない,との予想が優勢である。

 ただし,その取り組み自体は評価すべきだろう。「一般的にインターネット
には陰陽両面があるが,陰を無くすための対策は韓国の方が先に取られている
と思う。今回のようにインターネット実名制を義務化しても(状況は)根本的
には変わらないと思うが,インターネットを浄化しようとする韓国人の姿勢は
見習うべきではないでしょうか」

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2008年10月4日(土)15:35
 
 自殺した韓国のトップ女優、崔真実(チェジンシル)さん(39)の告別式
が4日午前、ソウル市内の葬儀場で営まれ、韓流スターらが多数参列した。国
民的スターの自殺が韓国社会に与えた影響を、韓国のマスコミは連日大々的に
報じ、後追いとみられる自殺も相次いでいる。

 告別式はキリスト教式で執り行われた。崔さんの弟で歌手の崔真永(チェジ
ニョン)さん(37)が遺影を掲げ、韓流スターのチョ・ヨヌさん(35)ら
が棺を担いだ。崔さんの元夫でプロ野球巨人の元投手、趙成●(チョソンミ
ン)さん(35)も参列した。

 崔さんは2日朝、自宅浴室で首をつって死亡しているのが発見された。韓国
の聯合ニュースによると、崔さんの自殺方法を模倣したとみられる自殺が3
日、江陵市や群山市などで4件起きた。

 韓国では、有名人が自殺すると後追い自殺が相次ぐ傾向がある。昨年は女優
のチョン・ダビンさんと歌手のユニさんが相次いで自殺した。2005年3月
に女優のイ・ウンジュさんが自殺したときも後追い自殺が相次いだ。

 韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち自殺率ワーストワンを記
録している。韓国法務省によると、韓国の自殺者は2007年の1年間で1万
3036人だった。

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