ルロール夫人 素材の美

ルロール夫人を一見してまず驚かされるのは、
洋服の表面をきれいに一面に覆う金色の細い糸である。
洋服の表面だけを金糸で飾るように設計されたものと
感じられる。
超現実派、超細密描写、そんな感じに近いだろう。
スーパーリアリズム。
スーパーなどという生やさしい一直線のものではなく、
トランスといった感触である。

洋服に一見の価値あり。
そして隅にある花もまたそれだけで充分に芸術にふさわしい。