中国映画「小さな中国のお針子」

「わたしは小さなお針子」と自己紹介する部分があるので、
題名も、「中国の小さなお針子」がいいのだろう。

ラスト10分までは、
どちらかといえばつまらない話なのである。
ラスト10分になって、ようやく見る人の感情を動かす要素が出てくる。

文化大革命のころの大変さも、
いろんな映画で繰り返し見た。
芙蓉鎮など。当時は教養として、岩波ホールで見たものだった。
そうした意味での新味もない。
地方の風物、踊り、歌というのもありふれた作法である。

でも、最後の10分はやはり、見ていて辛い。
過ぎた青春を持つ者はみんな辛いだろう。
そのようにして、人生は、誰にも平等に、過ぎて行く。
だんだん時間に鈍感になりながら。