ニュートンの偉大なる知的余力

ニュートン
アインシュタインと並ぶ天才

ニュートンの生涯を振り返ってみるとどうも知性の錯乱の時期があったようで
錬金術に関しての化学実験で大量の水銀蒸気を持続的に吸入してしまったらしい。

知的にレベルダウンし、抑うつ傾向になり、興味喪失などが起こり、記憶も悪くなったらしい。
不眠症、被害妄想、記憶障害、食欲不振、知性低下などと記載されている。
個人的にはどうして項もいろいろな局面で被害妄想が起こるのか不思議だと思っているのだが。
脳はどのように傷つけられてもとりあえず被害妄想になるものであるらしい。

ニュートンの毛髪を調査して裏付けられたとのことだ。
中毒になってからあとは以前のような天才は影を潜めたらしい。

しかしニュートンはなんとこのあと、造幣局の長官、第二の主著「光学」の出版、ナイトの位を授けられ、
王立協会では総裁として独裁的に振る舞い、微分積分学のプライオリティ争いではライプニッツに対して戦い続けた。

経歴の中で二回の水銀中毒のエピソード。
しかしそれでも晩年に至ると「天才は衰えたが愛想のよい有名人」として振る舞ったとのことで、
普通なら一切の公職から身を引いて静かな余生を選択するようなところを
さすが天才で、
二度の水銀中毒にもかかわらず時代のもっとも偉大な知性であり続けた。

一回の中毒で能力が7割になるとして二回で5割になる。
それでも充分に最高の知識人であり続けた。

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ニュートンほど顕著ではないとしても
若い頃ならこのくらいの仕事は何ともなく片付けられるはずなのに
仕事もできず頑固で被害的で感情は激しやすく的外れな行動が多いという場合
どう解釈したらいいか困る場合もあって
生活歴をよく聴取すると何かおかしな「健康食」のようなものを摂取していることもあるようだ。

350くらいのペットボトルで赤い透明な色のついている水で
一本千円、中には「金」が溶けているとのことだったけれど、
そんな水を飲んでいる人もいた。

困っている人につけ込む困った商売だと思う。
水に溶けた金イオンが赤く発色するとは聞いたこともない。
金をイオン化するには王水(濃塩酸と濃硝酸とを3:1の混合液)に溶かすのが有名だけれど
当然飲めない。
金箔をひらひらさせたお酒はある。
金はリュウマチに効くと古くから分かっているが最近はあまり強調されない。
第一その人は自己免疫性疾患ではない。
精神病に金が効くとは一般にはいわれていない。

現代人は情報の錯乱の中に生きていて
誰かのところに相談に行く前にこのようないろいろな「症状修飾」を受けてしまっていることがある。

効果であればあるほど人には言いにくくなり
秘密にしてしまうから
悪徳業者にとっては好都合らしい。

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本来のその人とはかなり違う最近の様子と感じたら
何か原因はないか検討してみるのもいいかもしれない。

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天才的だった人間が老人になってから世間に迎合して笑顔を振りまいているのは
何か本質的な変化が生じているのではないかと疑ってもいいらしい。

この狂った世間に調子を合わせていられるというのは
何を意味しているか、当然分かるだろうと言われる。

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それにしても二度の水銀中毒による精神病的エピソードは
あまりにも精神病すぎて
かえって精神病というものを考え直してしまう。