78歳・失声症

78歳のおばあちゃんは、失声症になってしまいます。
自宅の一階におばあちゃんはいて、二階に娘夫婦が住んでいます。
息子の嫁がすべてを取り仕切っています。
孫たちと話せるのは、すべて嫁が許可した短時間のみです。
次第に内面の怒りを抑制するようになり、
解離症状として、美智子さんと似たような、失声症が始まりました。
息子は出張が多くて、嫁が取り仕切っています。
いつも一人です。
はじめは息子さんに面接に来てもらったのですが、
嫁と母の葛藤の中に巻き込まれたくないという考えらしく、
程なくして来院しなくなりました。


今では、状況はさして変化はありませんが、
30分くらい診察室で話していると、かなり話せるようになります。

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先輩の先生から、こんな話を聞いて、
いろんな事情があるのだろうと思う。
みんなできれば幸せに暮らしたいわけで、
その総合的な妥協点が、現状である。
症状もまた。