源氏物語と四谷怪談

朝日新聞の朝刊に源氏物語の魅力についての対談

読んでみたあと、
四谷怪談のアニメを見ていた
http://mvnavi.blog114.fc2.com/blog-entry-802.html

比較してみると
四谷怪談のほうが
下部構造がくっきりと見えている
失業と貧困のもたらす
物語でもあると思う

源氏物語は所詮は飽衣飽食の中で繰り広げられる
恋愛のさまざまな組み合わせのモザイクである

収奪の構造の上に立つ戯言
しかもその収奪の構造に痛みも感じていない盲目

それは現代日本社会の構造と同じといえば同じである

そして飽食している側が
農薬が入っていたとか言って騒いでいる

映画「ダーウィンの悲劇」で描かれていた
貧困の構造

まあ、そんなことにも無自覚で
タブーを侵す不義密通を面白がって書いているのも
平和といえば平和で
おめでたいことではある

白居易の長言歌ではその後に戦乱も描かれていて
多少は厳しい

四谷怪談のほうが
リアルに痛い

因縁の元を細かにしつこくたどると
忠臣蔵にたどり着き
さらに因縁がたどられるという
構造もなかなかに深い
この暗い常念の深さがいい