うつ病で自殺しないでと説得するときの無力さ

うつ病の解説に、
死ぬのは待ってくださいと書いてあります。
消えたくなり、死を待てなくなってしまうのがうつ病というもので、困るのです。
どうやって説得していいものか。
普遍的に成功する説得はありませんので、
その人ごとに工夫することになります。

1.
子供やペットや亭主など、
自分がいなくなったら生きてはいけないだろうと想像して、
かわいそうだから、思いとどまる。

2.
うつ病で死にたくなるのは、偏頭痛でズキズキするのと同じような、「発作」です。
これは「病気の症状なのだ」とまず考えましょう。
そして「症状に支配されてはいけない」と思いましょう。
症状は「トンネル」です、いつか抜けます、終わります。

3.
自殺したら、
子供、親類が、「自殺した人の……」といつまでも言われます。
かわいそうだから、やめましょう。

いずれの説得も、無力であるゆえ、人は自殺してしまう。

とりあえず、桜が咲くまで、生きていようよ。