同棲の季節

何人かの人から
同棲を始めました
お近くにお立ち寄りの際にはお気軽にどうぞ
みたいな変な通知

同棲というものは
昔は許されないものだった
とにかく一緒に棲みたい、暮したい、いつも一緒にいたい
そのためには結婚すれば一番いいが
さまざまな事情があってそれが出来ない
ああどうすればいい
というので
同棲をしたものだ

もちろん誰にも内緒である
堂々と二号さんだと名乗る人もいて
それはそれで格式もありしきたりもあったものだ
それはまた例外の話で
同棲という響きにはもっと貧相などうしようもなさがまつわりつく

郵便のことも電話のこともいろいろに苦労して
それでもなんでも
社会に背を向けて
自分たちはそういう「獣」なのだと認識して
同棲したものである
だから一日一刻が決意の時間なのである

学生の場合、親が来たら終わりだ
仕送りを止められる
自分で稼いで食べていかれるなら
同棲なんかしなくていいのだ
親の反対を押し切って結婚するというくらいの方が弾みがつくものだ

既婚者の場合の同棲は
男性の場合だと二世帯分稼がないといけないのできつくなる
会社に知られればスキャンダルだ
女性の場合は子供を捨てて男に走ったという獣性が女性ホルモンを一層きつくする

いずれにしても夏に燃え上がって
秋には同棲するというパターンのようだ

既婚者の同棲は
かわいそうなあの人を見捨てて置けないという例も多い
で、その人は実際かわいそうな人で、
その人がそばにいて支えたからといって
どうにもなるものでもないことが多いのだった
愛は愛だけれど少し違う愛である

その人が力になってあげた分
現実の本当の解決が遅れてしまうという例もあって
難しいものだと思う
少しの間だけでも夢を見られたのだからよかったとも思うけれど

というわけで
秘密でもない同棲があちこち
シェアーといってもいいんでしょうか
物品には誰のものかしるしがついていて
別れる時にもめないようになっているとのこと
頭いい

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よろしく哀愁

もっと素直に僕の 愛を信じて欲しい
一緒に住みたいよ できるものならば
誰かに君がやきもち そして疑うなんて
君だけに本当の心みせてきた
会えない時間が 愛 育てるのさ
目をつむれば 君がいる
友だちと恋人の 境を決めた以上
もう泣くのも平気 よろしく哀愁