金曜の夜

金曜の夜
わたしも解放されて
お前も解放されている
わたしが安らぐのは
お前がおびただしいからだ
食事もしないで
行為に耽り
一息ついている
最近の
ガーターストッキングには
ベルトがないようで
不思議なものだ
一段落して
ガーターストッキングを脱がせて
じっと見ていると、
そのあとに見える微妙な形は、
滑り止め部分の圧迫のあとなのかと
一瞬思うが、
そんなことはない
白い肌に広がる妖しい静脈である
その部分が好きで
しばらく愛し続ける。
お前がシャワーを浴びるので
わたしもシャワーを浴びる
シャワーを浴びている間にお前の肌は
水滴に濡れ、
静脈がくっきりと浮き立つ。
その白さは
あくまでも充実し、
金曜の夜を祝福している。
わたしはひざまずき
崇拝する。
これがわたしの宗教である。
わたしの神である。
どんな道を通っても、
最後に神に至ればそれでいい。
これがわたしの道だ。
この夜が終わらないようにと
願う。