ネット社会の傾向

ある人によると
現代社会の一面は

多様化した価値観
即時的通信
待たない・待てない
じっくりと悩む力がない
ゆっくり考えることができない
仮想現実と現実の区別があいまいになっている

などと指摘できるのだという

さて、現代のようなネット社会で、
上の傾向は、
1.ネット社会がもたらしたものか
2.潜在していたものをネット社会が顕在化したものか
3.ネット社会とは関係なく現代の傾向なのか

の区別ができるのだろう
また、どのあたりが病理的なことで
どのあたりは病理的ではないことかの区別もあるのだろう

多様化した価値観
これについてはずっと昔から言われていたことでネット社会とは関係がないと思う
衣食足りた社会ではそのようになるはずなのだと思う

仮想現実と現実の区別があいまいになっている
これは病気の話のような気がする
普通の人はきちんと区別ができている
子供の場合は区別ができていない子がいるけれどそれは昔からで
発達の途中なのだからそんなものだろう

待たない・待てない
じっくりと悩む力がない
ゆっくり考えることができない
このあたりはどうなのだろう
現代人も将棋ならじっくり考えているようだし
要約すれば頭が悪いから待つことのメリットを想像できなくなっているということなのだろう

しかし自分で悩まなくても、ネットの中で検索して答えを見つけようという態度は、
最近顕著だと思う。

頭が楽をしている。
頭が汗を書いていない。

長時間ネットに向かって頭を占領されているが
それは占領されているのであって使っているのではない
テレビが人間の考える力を奪うといわれた議論と同じだろう

待たない・待てないは、食事でも顕著だと思う。
これはネットと関係ない技術だと思うが、
食事のためにあれこれ工夫する人も減っていると思う。

総じてネット社会の悪弊を言う人は自分の周りに「困った人」がたくさんいる人なのではないか。
ネット社会の悪弊と言っても、
睡眠不足くらいしか思いつかないという人もいる。
多分いい人に囲まれているのだろう。

ネット社会とネット以前の社会の違いなのか
個人的な事情の違いなのかも問題である

精神構造というよりも、
社会構造、特に商売の構造が変わってしまったという人は多いのかもしれない
ネットでたくさん買い物ができるようになった

ネットという下部構造が
どのように上部構造を変化させつつあるのか
ネットもまた変化しつつあるので難しい

総じて言えば変化させているというよりも
「拡大している」といった方が良いのかもしれない