独裁的権力演出法

現在の将軍様は自己愛傾向が強すぎて
漢字は俺様読みだし
勇ましく何か言うが
すぐに反対が吹き出し
面目を潰されて
怒りを新聞記者に向けている始末である

何代か前の将軍様は権力の演出がうまくて役者として上だった
見識が上かどうかは分からないが

権力の演出とは何かといえば
自分の意志が通るのだという演出であって
これは私の自由意志論とまったく同じ話なので
私の自由意志論のたとえ話に使えると思いついた

私の自由意志論は
自由意志は詰まるところ存在しないというものだ

刺激に反応して脳はほぼ自動機械のように出力を決定している
自由意志の感覚などなくても生きていくには充分である

ところが脳はその最終決定を事前に「時間決定部位」に入力して、
そこで姑息な演出が行われる。

つまり、自由意志が先に発生したかのように思わせ、一瞬早く出力し、
そのあとで実際の行動や思考が起こるようになっている。

たったこれだけのことで自由意志の錯覚が生まれる。
だから壊れるときには自由意志の障害が起こり、
軽い順番にいえば、
自省思考、させられ思考、幻聴などとなる。

させられ思考と幻聴がどう関係しているのかについては
判定が難しいが
幻聴の一部は聞こえるということではなくて
自由意志を剥奪された思考であると
私は思う

こんな事を日頃考えていて
新聞を読んでいると同じ事が起こっていると思う

何代か前の将軍様は
実はあらかじめ諸勢力の意見を聞いていて
それを総合すればどういう意見になるかを判断している
そして彼らが意見を公表するよりも一日前にリリースする
すると当たり前の話だが諸勢力は将軍様のいうとおりだと賛成する

将軍様には実は自由意志はないのだ
ただ諸勢力の多数を判定しているだけである
しかしその発表時間をうまく計ることであたかも将軍様の一言で
すべてが決まるかのような演出をした

これは脳の自由意志発生装置と同じである

現在の小貴軍様は根回しをしないで
自分の考えを言っているようだ
それが諸勢力の過半数と異なる場合には潰される
自分の考えを言って力んでいるのは
そもそもが総裁選の勢いでそのまま総選挙をしようと思っていたら
アメリカ発の激震が襲い
これは経済に明るい俺の出番だと思い込んでしまった事に始まっているらしい

じつに自己愛的発想であり
わたしには懐かしい話なのであるが
なぜかこの人はこれが自分の歴史的な任務だと勘違いしたらしい

もちろん誰も相手にしないのであって
意見の内容について吟味するより先に
漢字が読めないなどとマスコミに書き立てられる始末である
漢字が読めないのは最近発症した症状ではなくて
昔からのものだ
知っていたのに前はいわず最近になって騒ぎ立てている

いずれにしても、多数決で決まるのであって、
将軍様はまず多数の意志はどこかを読んで
そのあとで記者会見をすれば独裁的意志決定を演出できるのである
たったそれだけのこともしないなんて
信じられない