とんでもない未来

とんでもない未来のことに属するのであるが、
交通手段がますます発展し、人間同士の意思疎通手段も発展すれば、
当然、遺伝子の交配も、文化の混合も進むはずで、
そこに人間の進化の最前線が形成されるが、
それが一渡り終わったあとで、どうなるだろう。
人間にとって未知の文化はなく、異国の異性も存在しなくなるのだ。
世界は均一化する。
そのときどんなに「しらけた」世界になっているだろうかと思う。

人間の文化活動も、性活動も、異種の混合に向かうものだ。
いまはまだ異種が存在する。
異種が存在しなくなったら、退屈してしまうのではないかと危惧する。

人間が実際に歩くことのできる距離、生活圏と呼べる距離、
また会話して共同体を作る距離、仕事で関わる距離、
これらは明らかに限界があり、地球はあまりにも広いのであるが、
しかし遠い遠い未来を考えれば、そうした物理的距離を
ゼロにしてしまう方向で技術は発展するだろう。

インドのカースト制など、異種を強固に保存する文化に
意味があるのはそんなところかもしれない。
技術は地球を狭く均一にするのに、
人間のこころは、閉じこもってみたり、差別してみたりして、
科学技術の傾向に反撃しているのかもしれない。