平等の思想

病気も貧困も重大な問題である。
しかしそれ以前に、平等であることが大切なのかもしれない。

不平等は、大きな害悪である。
人のこころを殺す。

病気でも、貧困でも、平等ならば、人々はある程度がまんできる。

インセンティブゆえに働くというのは、
不平等を目指して働くというのに近い。

機会の平等ではなく結果の平等なら働く気がしないというのは、
浅薄である。

教育は、高収入のチャンスを生み出す。
しかしまた、教育は、社会的不平等、搾取の構造、キリスト教、論語などを学ばせることになり、
なぜ自分だけが高収入なのか、反省させられる契機となる。

不平等の場合、下層からは嫉妬が生まれる。
上層は平気でいるかと言えばそうではなくて、
マルクスも、キリストも、孔子も、反省を迫り、こころが苦しくなる。

平等の思想はもっと考えられていいのではないかと、
このインセンティブ社会の中で思う。

努力したのだから、報われて当然だと言うが、
成功した人の、頭がいいのは、生まれつきである。
当人の努力とは思えない。DNAの問題である。
努力してもうまくいかない人もいて、
その人たちに報酬が少なくて当然だとも思わない。

かいた汗、つまり努力に比例する評価制度ができれば、一番いいのだけれど、
難しい。