日本の過去を反復しているのか?

先日、お年寄りの方からお話を伺った。
その人は、若い頃、企業から派遣されて、
アメリカのMITで勉強した。
当時円は360円の固定。日本商品は安かろう悪かろうで、
大人のズボンを買うと、洗っているうちに縮んでしまうので、
子供用にするのだといわれたとか。
あの頃から現在に至るまでの体験を総合すると、
いま中国が日本の体験を追いかけていて、
さらに、インドはかなりそれに接近しているようだ。
同じことをしている。

向こう3年~5年間は楽観視していいだろう。
インド、中国、ロシア、ブラジルなどは昔の日本がやっていたことを
追いかけているという段階だ。
しかも消費への意欲は衰えない。お得意さんになってくれる。
でも、その先が問題。
要するに、20世紀型のビジネスモデルに各国が追いつき、
21世紀型のビジネスモデルに移行していくといったときに、
日本はどの分野に注力していくかが最大のポイントになる。
それは、エレクトロニクスではないと思う。
エレクトロニクスはあまりにも軽産業で、まねされやすく、
中国が得意とする量産型のビジネスだから。

日本はそのようにしてアメリカに追いつこうとしてきたのだし、
中国も同じ軌道を走っている。

グローバルスタンダードを作ろうといっても、
日本は小さな国で、難しい。中国が何か規格を決めれば、
多分、それに従う。

それから、ドバイの都市建設。ブルジュ・ドバイはアンテナ高818m、162階となる予定。1 – 37階はアルマーニホテル、建設は韓国のサムスン建設が関わっている。
ドバイは、冬、ヨーロッパからの避寒地としても有名。ベッカム(英)やシュマッハー(独)などのセレブも不動産を購入するほど。
そこで都市建設が急ピッチで、
いままで中国が最高値で競り落としていた建設資源がもっと高値で、ドバイにさらわれている。
ある知人は、「ゴマキの弟ね」と語っていた。

オーストラリアの新首相は北京に来たのに日本に挨拶にも来ないし、素通りだ。

そういったわけで、経済発展するとすれば、当然の道を歩んでいるわけで、
その人にすれば、法則通り、方程式通りに、中国、インド、ロシアが歩んでいるとのことのようだ。
そのうちインドの会社から給料をもらうようになるよとのこと。
日本の衰退も方程式通り。いい暮しをしたいなら、
インド人に給料をもらうのではなく、
インド人に給料を払う立場でなければならないらしい。
これからの若い人たちは大変だ。
でも、なんとかそれなりにやっていくだろう。
戦後だけでなくもっと長い目で見れば、日本はもっとピンチだったのだから。

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他の知人によれば、
中国の商習慣は独自で、ぜんぜんグローバルではない。
領収書を出すにしても、政府公認の会社しか出せなくて回り道、
契約しても、現金決済で、そのときに適当に値切られたりするとのことだった。
よく我慢しているなと思う。