人工妊娠中絶における配偶者の同意 経済的理由

本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる
と母体保護法第14条 にあり、
「配偶者の同意」はもっともなのではあるが、
最近の風潮として、または潜在的にありながら最近顕在化した現実として、
戸籍上の夫に知られずに他の男性の子を妊娠した場合、夫に知られずに中絶したいわけで、
その場合、事情を話して、婚姻外の男性が承諾して書類を出すこともあるようで、
明白に法律に反しているものの、
諸般の事情を考えると、それしか方法がないようでもあり、
夫に知られたくないから中絶したいのであり、
知られたくないと思う限り、法律に反するしか方法はないようで、
また一方、それを法律で追認することは望ましくないと思われ、
まったく困ったものである。
「配偶者の同意」を「子の遺伝子的父である男性の同意」と表現すればいいのだろうか。

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「経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれがあるもの」に
当たるものとして最近多いのは、
妊娠出産前にある程度地位を確保しておかないと組織に捨てられてしまう、
復職しても派遣扱いである、それは避けたい、
そのためには計画外の出産は困るというもので、
夫が定職を持っていて、妻が職を辞しても普通の生活はできるのであるが、
妻のライフプランから言うと、中絶を希望したいという場合で、
それは厳密に立法者の考える経済的理由とは考えられないが
拡大解釈してなんとなく認められている様子である。
もちろん、産んだとして、そのあと育児がうまく行かないのであれば、
子供も親も不幸であり、そのことも総合して考えなければならない。
中絶すればしたで後悔や自責は付きまとうので、簡単ではない。

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子供なんかまた作ればいいとの言葉もないことはない。
わたしにとっては超越した言葉である。