躁の先輩

ある先輩がいう

車を運転していて、赤信号で停まったとき、
青になって、いや緑なのかな、あれが変わって飛び出す時に、
隣の車より加速がよくないと我慢できなくて、
アクセルを踏んじゃう

だから買える範囲で一番加速のいい車が欲しくなる
燃費は二番目

電車から降りる時に
他人の後ろについていくのがかったるくて
誰よりも先に降りたい

駅の中を歩くときは人の後ろになりたくない
人生の無駄だから

いつも先頭を歩く

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そういわれてみると
最近は
旅行客が多いのか
きょろきょろしていて
なかなか前に進まないことがある

子供さんが増えていて
うろうろしていることも多い

スペイン語みたいなので
立ち止まって話し始める人もいて
その後ろで立ち止まって待っていそうになることもあった

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その先輩は
自分を躁状態なのだと言っている
躁状態じゃないと大企業では生きていけない
と言っている
そうかもしれない

大企業っぽい名前の会社ではあるが
途中で会社名の後半が変わったりしている
あまり偉くなってはいない
こんな人たちが一杯いるらしい

しかしまた、躁状態は
もっと取り散らかした印象もある

先輩の場合は一貫して
ハイエネルギーなので
精力的とか強力性とかの言葉をあてた方がいいのかもしれない
電圧が高いというのか
アンペアが高いというのか
両方か

100ワット×40アンペア

200ワット×80アンペア
くらい違うかもしれない
それを躁状態とは言わない
目的に向かって合理的で一貫した行動を取れるなら
それでいいのだと思う
ときどき疲れてしまうことがあるとしても

車で言えば
エンジンが高性能なだけで
ハンドルは狂いがない

先輩も年とともに無理がきかなくなっているようではある
奥さんはもっとすごいらしい