せせらぎに素足で水をはねた

ひとときの盆帰り すぐにまた振り返り
気ぜわしく上りの汽車 乗り込むのは何故
せせらぎに素足で水をはねた
夕暮れの丘で星を数えた
突然の雨を木陰に逃げた
故郷の君の姿
ぬぐいきれないと知りながら

盆帰り  中村雅俊