平等幻想

新橋で懸命に働く人は
所得税が安くなって消費税が高くなったほうが
うれしいに決まっている

年金も医療費も自己負担分を増やしてもいいから
定期徴収分を少なくしてもらいたいはずだ

会社経営から言っても
従業員の健康保険をお年寄りの健康保険の補填に使われるのは
どうなんだと言いたいところだろう

しかしテレビも新聞もそんなことは口が裂けてもいえないことになっている
この世界は実際は弱肉強食でしかない、しかしそれもあるけれど
人間同士の思いやりの世界でもあるという建前になっている

新橋でもこの建前は守られていて
生存の権利の平等は貫かれている
しかし現実はどう見ても弱肉強食である
正直な話、軟弱な議論に時間を費やしていることはできないのだ
実業部門は必死に回転しているのであって
空論に付き合っている暇はない

カラオケを歌うのも
ゴルフで玉を飛ばすのも
客先よりも上手ではダメ
客を喜ばせないとダメ

中国とインドがどんどん進展しているし
ロシアとUAEはこれまた強力な資源カードで締め付ける
アメリカの金融資本主義勢力はハゲタカもたぶんそこまでは
しゃぶりつくさないだろうという程度まで徹底的にしゃぶりつくす
用がなくなればとっとといなくなる

そんな中で日本の実質を維持して行く
そのように努力してなお、テレビと新聞は
金持ちだけが得をしている社会でいいのか
構造改革は金持ち優遇だったなどと言っている

国民向けには平等幻想を振りまいて結構
学校教科書的に生存権の平等で結構
でもそんな人たちを養うために苦労している人たちがこんなにもいるということも
たまに思い出してもいいかなとは思う

ニートにお金を給付して就業に向かわせるという
けっうな話だ
何でもやってください

ただ頑張っている人の足を引っ張らないでもいいと思うわけです
結局日本を支えているんですから
まあ平行線だということも分かっていますが