自分の馬鹿な性質を

自分の馬鹿な性質を、
雲の上から見下して笑いたくなった私は、
自分で自分を軽蔑する気分に揺られながら、
揺籃の中で眠る小供に過ぎなかった

『硝子戸の中』 夏目漱石