政府には解決できない

政府には解決できない
 最大の問題は、多くのアメリカ人が、今年の大統領選の候補であるバラク・オバマやジョン・マケインが金融システムを建て直してくれると期待していることだと、私は考えている。私たちはいつから、自分の経済的な自立を政治家に託すほど、お金に関して弱くなったのだろうか。合衆国憲法のどこかに、政府は私たちのお金に関する問題を解決しなければならないとでも書いてあるのだろうか。 経済的に生き延びるのに政治的指導者をあてにしている人が、世界中にこれほど多いのが不思議でならない。ほとんどの人は、富やお金、住宅ローンの返済保証を約束する候補者なら、誰にでも投票するようにさえ見える。

一言で言えば、ファニーメイやフレディーマック、メリルリンチ、リーマン・ブラザーズ、AIGのタワーが崩壊したとき、地に落ちたのはお金だけではなかった。この国が礎(いしずえ)としている「自由」、世界中が欲してやまない「自由」がいま、失われつつある。