翻訳業界は出版不況に加え
主婦翻訳家の大量発生で
専業者は困っているらしい
たしかによほどの専門ものでない限り
しばらくアメリカでも暮した頭のいい女性なら
男性よりもうまく日本語にできるだろうと思う
主婦をしていて退屈で絵本とか料理本とか
ガーデニングとかいろいろ見ているうちに
翻訳もしたくなり
翻訳家が下訳として使い
訳者としては翻訳専門の人がまた別のペンネームで出したりなどしている
するとどんどん安くあがるわけで
下訳する人としてはこれで実績を積んで次の翻訳したいものにとりかかり
いつかハリーポッターのようなものをと思うし
名前貸しの訳者はローンがやっと払えるし
出版社は経費を節約できる
しかし致命傷は売れないことだ
図書館で済ませる人が多くなり
そもそもネットでほとんど用が済む
実際翻訳する人もネットで調べながら翻訳しているので
大きなことは言えないわけだが
困ったものだ
いっそのことネット小説みたいに
ネット翻訳を仕事にすればいいと思うが
儲けにはならないらしい
自動翻訳もどんどん賢くなっている様子だ
最近の売れ筋はひとつはロマンス系
もうひとつはビジネス系
とのこと
どちらかで生活を立てなければ
難しいらしい
一番困るのはただ同然で働いてしまう主婦さんなのだというのも
分かるような気もする
日経の書籍広告には
一年中「とっておきの成功の秘訣」とか「仕事術」「整理術」系のものが溢れかえっていて、
これでは売れないし、さすがに飽きられるだろうと思う。
新入社員は買ってみるだろうがあとはくり返しだと飽きられるだろう。
もちろん一番売れているビジネス書は「エクセル」関係のもので
どこの家にも会社にもころがっているだろう。
バージョンアップすれば少しは売れる。
本の作りがいいのに比較して安く出ているのは
部数が出ているからだろう
ソニー本社あたりの本屋さんではコンピュータ関係の書籍がまことに充実。
見ていて飽きない。
最近は英語ができるのは基本で、
英語を使って会計をしたり法律を運用したりしないと儲からないらしい
まことに忙しい世の中になった
それもコンピュータとMSのWindowsとWord,Excelのせいで
新自由主義とグローバリズムのせいだという
NEC+一太郎の頃はこんなに忙しくなかったし儲けがあったという
日本人が日本人を説得して売っていればよかった
日本語を扱うならATOKとか
そのような閉じた社会のほうが翻訳に価値があった
いまは翻訳で初めてチェックしているようではお金を支払う側で
儲ける側ではないらしい
医学の世界も翻訳は早く正確になっている
NEJMの最新号の翻訳がメールで届く
ただで配信されているように思うが結局わたしたちの汗で支払っているのだ