躁病者の不満

世の中を見渡して、
人間とは何ともどかしいものだろうと思う人がいる。
人間とは何と愚かなものだろうかと思う人がいる。
例えていえば、白黒写真の世界のようで、
例えていえば、アナログテレビのようで、
カラーの世界や、デジタルの世界を見てしまった人には、
限りなく、満たされない、退屈な世界なのだと思う。

その人が実際に病気で、
現実には特に才能もなく、結果も残せないとすれば、
特に問題は起こらない。
躁病ですねというだけだ。

しかし実際に仕事がとても出来る人だと、
周囲は困る。
その人が仕事ができることは確かなことで、
そのことに不満もないし批判もないが、
他人を自分と比較してがっかりしたりするとすれば、
比較されたほうはたまらない。

これも例えになるけれど、
金融の世界でいう、
レバレッジとかヘッジとか、そんなものにも似ている。
病者は100倍のレバレッジをかけた世界を生きているのであって、
比較されても、どうしようもない。