心を創るポイント

心を創るとは

私の場合、心を創るポイントは二つあると考えている。

1-1.time delay 理論で見られる、二つの世界モデルをできるだけ現実に精密に似せて作り上げ、かつ間違いがあったとしても両者に差のないものとし、その一方で、時間遅延に関しての仕組みを確立することである。この部分がうまく行かないと統合失調症型の各種の症状が現れる。明確なもので人口の約1パーセント、不明確なものまで含めればさらに増大する。成長途中のことなのであてあえて薬剤投与を急ぐこともないと感じているが、それよりも、こうした世界モデルと時間遅延回路が発達するような環境要因があるのではないかと思う。

1-2.環境に陽性すべきは、まず、出生時の脳の日決定部分に、なるべく今後の生活で役立つ情報を注入することである。当たり前に考えれば、その子が将来暮らしていくであろう、ドーパミンレベルの設定を考えて、同程度の刺激レベルを実現することである。田舎の暮しに慣れた子供が急に都会の喧騒の中で暮らすのは負担が大きい。細かく言えば、ドーパミンレベルとドーパミンレセプターレベルの調整である。田舎の暮しではドーパミンは少なく、ドーパミンレセプターは少し大目。都会の暮しではドーパミンは多く、ドーパミンレセプターは少し少なめ、ということになる。そのこの将来にあわせて、ドーパミンレベルを設定したいものである。

2-1.Reflection to the repeated stimulus 理論(MA理論)で見られる、各細胞の反応特性を踏まえて、発症予防に役立てること。特にネット環境では、M特性細胞とA特性細胞は激しい刺激にさらされる。これらの細胞を保護する方向での指導が必要である。

2-2.M特性細胞がダウンするのは、反復刺激を続けて細胞反応が大きくなりすぎて疲れたときである。したがって、その手前で、休息を取る必要がある。A特性細胞がダウンするのは、反復刺激を続けて、反復反応が続いて、ついに細胞機能ダウンに至る場合であるから、これも、早めの休息が必要である。
どの程度が早めであるかについては個人差があり、明確に言うことは出来ないが、不眠はいい目印になる。
人間の脳の場合、主な出力経路は筋肉であった。筋肉は神経よりもずっと疲れやすいものだから、神経よりも先に疲れて、活動にストップをかける。そこで躁うつ病はある程度防止されていたものと考えられる。
ネット時代になると、ネットにも携帯にも限度はないわけで、脳神経の疲れを大きく超えて、活動を続ける。当然、躁状態や強迫性障害、その疲労の結果としてのうつ病が増大することになる。