メディア漬けが子どもの発達を歪める

・子どものメディア接触は早期化しかつ長期化している。
・半数以上が一日6時間以上接している。
・授乳しながらテレビ・ビデオ・携帯を使用している母親が7割を超えている。
・母親たちは子守、しつけ、教育をテレビ・ビデオに期待している。
・子どもが裸足で走り回ることができる空間はこの50年で1/100まで減少した。
・気に入らないメールを発信してくるクラスメートを「消去」した11歳の少女。
・4歳の幼児の性器にいたずらをして殺した12歳の少年。
・自分の祖父母をゲーム感覚で襲った高校生。
・人を殺す実験がしてみたいと本当に人を殺した17歳。
・言葉が出ない、視線が合わない、表情がない。
・現実と非現実の混同。
・生き物に対する畏敬の喪失。
・抑制欠如。
・5歳児の1日の歩行数は、この20年で12000歩から5000歩に減少。
・背筋力低下。
・運動能力は低下して、子育てや介護も難しい程度。
・視力低下。
・視力の左右差拡大。
・立体視力がない。
・テレビ・ビデオ・携帯・パソコンが子どもに安全であると証明されたことはない。
・日本は他国に比較して学校以外での勉強時間が短く、テレビ・ビデオを見る時間は調査参加国の中で一番長い。
・1990年代になると、生まれた時からテレビがあった世代が親になっている。テレビ・ビデオを見ながら、メールを打ちながら授乳している。
・0歳から育児ビデオや早期教育ビデオを見せ始める。
・アイコンタクトを拒絶した授乳でよいのか。
・年間でメディア接触時間は2200時間、小中学校の年間授業時間は1100時間。
・マイナス面としていくつかあげられる。
 ・触覚、嗅覚、味覚は使われない。
 ・立体視力が発達しない。
 ・言語形成期に応答性のない電子画面を見ているので、言語発達が遅れる。
 ・歩かないので、歩行が発達しない。
 ・気温変動の少ない場所にずっといるので、自律神経が発達しない。
 ・前頭前野の働きを低下させる。
 ・外遊び、読書、勉強、家族との対話が減少する
 ・学力低下、コミュニケーション能力の低下。
・雅子様は愛子様にテレビを見せない方針。
・「ノーテレビデー」「ノーメディアデー」の試み。

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いくつかの論文から抜き出したが、どうも今ひとつ信頼性に乏しい感じがする。
テレビがあってもビデオがあっても親が普通にきちんとしていれば問題はないような気がするのだが。
ことがらをこのように単純化して因果関係を断定する態度はまさに「テレビ的」であり、受け入れ難い。
生活の中にテレビもビデオも携帯もあるでしょう、それでいいでしょう。必要なら使えばいいだけだ。
実際、テレビ・ビデオが子育ての邪魔になるとして、それさえコントロールできないようでは、
これから先も大変そうである。世界はもっと複雑で恐ろしいことになっているのだから。
ある種の事件は「現実と非現実の混同」としかいいようのないものもあるのだろうが、
それは端的に言って精神病状態というものであり、
そういった特殊な状態をテレビ・ビデオが引き起こしているという因果関係の推定は不正確である。