グラバーやサトウ

アーネストサトウや、メチニコフの本なども読んでみた。
中でもおもしろかったのが、加治将一氏の書いた「幕末維新の暗号」という本である。同じ著者の「あやつられた竜馬」もおもしろい。

当然、私にはこの本の内容がどこまで事実かどうかわからないが、非常におもしろく、なかなかに説得力がある。あの訳の分からない明治維新のスキームがすっきりと見えてくるような気がした。
もちろん、この本も陰謀論の一つと呼ばれるのだろうが、司馬遼太郎の幼稚なお伽話とはレベルが違う。
足軽~農民からなる若い日本人達が、自力で革命=維新を成し遂げたなどというお伽話を信じるのはもうやめた方がいい。
これは、黒幕のグラバーやサトウといった革命家によってなされた革命であり、維新の英雄達(足軽~農民)は、彼らに操られた情報部員だったというのは、事実なのだろうと私は思う。

「日本において、体制の変化がおきているとすれば、それは日本人だけから端を発しているように見えなければならない」
(ハモンド外務次官からパークスへの手紙)

「自分は終始思っていた。徳川政府の反逆児の中で、自分がもっとも大きな反逆児であった。「自分に歴史はない」「自分の名は出さないように」(グラバー史談)