堕落のもう一つの要因 金融ゲーム

商売が堕落する要因として
はじめの高い志を保てず
時給の安い人を使い回すようになる現実をあげた

もう一つの要因は
近年のマネーゲームの要素である
仕事そのものに打ち込んで利益が上がるのはとてもよいことだ
しかし近年は実業には不熱心だが
不動産や金の運用に長けていて
それが実業部門の利益よりも大きいこともある
そうなると経営者の目は金融不動産部門に行ってしまう
会社内で派閥対立が起こる
しかし最近は特に金融部門が優勢である
実業部門の人達は口では勝てないし
実際に金を動かす人達には勝てない
頭に来るけれど実際勝てないのだ

また経営者としては自分が死んだあとの
家族のことを考える
金融不動産部門なら現業経験のない妻子にもできそうかなと
考えたりする
実際はもちろんそんなことはない
多分一年以内にクーデターだろう

では一方、会社の資産運用部門はそんなに嬉しいのかというと
そんなことは決してない
まず会社内で肩身が狭い
そしてこんなに努力が無用で結果の分かっている仕事もない
煎じ詰めれば長期的には資本力のあるものが勝つのである
そんなに空しい仕事もないようなものだ

金融ゲームを仕掛けて
最後に生き残るのは最大級の少数資本のみである
だって資本主義だから
その優勝劣敗のプロセスの中で
多少のまぐれがあり
そこを努力目標にしているに過ぎない

ハゲタカなんて言われても
本当のハゲタカは少数上位者のみであり
あとは全部そのうち吸収される予備軍なのだ

ハゲタカ同士のけんかくらい
いやなものはない