休むと病人じみてきます H問題

有給を消化したいというのもあって、
会社を休むじゃないですか、
すると、一日寝間着でいたり、
午前中ぐずぐずと布団にくるまっていたり、
一食平気で抜いちゃうし、
髪はぼさぼさで、
コンタクトも入れず、
もちろん化粧もしないわけで、
香水も付けない、
第一に気が抜ける、
ヒールの高い靴でカツカツいわなくてもいいわけだし、
足の小指も痛くならないわけです、
ガードルだって
パンストだって要らないわけで、
するとなんだか病人じみてくるんですね。

逆に考えると、病人じみているというのは、
病気から来るわけじゃなくて、
社会生活に同調していないことに原因があるんでしょうね。
社会生活に必要ないろんなアイテムが省略されてしまう。

だから社会人をしている側から見ると、
気力がないような、脱色したような、
一種達観したような、そんなところが見えてしまうのでしょうね。

一日か二日休んでいると多分、
消化管も弱るし、筋力も弱るんでしょう。
うんとおじいさんでしたけれど、その人は長いこと病気で、
足が鶏の足みたいなんですね、細くて、力がない。
ああ、自分もそんな感じに見えるかなあって、ちょっと心細くなって。

病気の人を悪くいうつもりではないんですよ、
ただね、休みの時でも、布団にくるまっていたら損だなあと思って、
やっぱり身支度をして、街でも観光地でも出かけた方がいいかなって、
思ったわけです。
明日から仕事ですけどね。

仕事してね、誰を養ってんだかと思うと、
もう怒る気もなくて、ただ空しいですね。
役員会っていうと、かなりのご老人が勢揃いでしょう、
まあ、昔は働いたんでしょう、いまでも我々の見えないところで汗をかいているんですかね、
勝ち残りですからね、正当な報酬なんでしょうがね、
まあ、とにかく、空しいですよ。

Hさんね、
実刑になりましたけど、どうなんですかね、
だって、あれは会計操作の法律的解釈みたいなことで考えると、
まあ、いろんな風に考えられるんでしょう、何が罪なのか、
これから作っていくみたいなところもあるんでしょう、
だって、投資事業組合ですか、そんなのが人間の歴史と共にあるわけじゃないものね、
それがどんな風に振る舞えば、独立しているのか、いないのか、
誰もね、はっきりくっきりとは決められないようにも思うし。
相手の立場になって考えて、いけないことかどうかっていわれても、
そんなことで決められることじゃないようでしょう。

それで誰が損をしたかって、投資家が嘘の情報を信じて損をした?
そんなことあんたねえ、ないない。
マーケットっていうのはね、だまされたら、また次の人をだますだけだもの、
それはだまし合いだもの。

まあ、日興グループの一件も騒がれましたね、
要するにどこでどう線を引くか、世の中のフロント部分ではこんなことがくり返されるんでしょうね。

それなら、日興幹部とHの違いはなんだということですよね、
それは法解釈の問題以前に決まっていることで、
いってみればね、法解釈とか罪の問題は
後からとってつけたみたいなところがあるんでしょう、
一市民として受け取っている印象としてはね。

Hはどうもいかんなあ、その印象がまず第一なんだ。
そして法律が出てくるわけだ。
わたしは実は、Hはどうもいかんなあと思っている方でしたけれどね。

そりゃあね、H擁護なんて、
いまじゃ誰もいわないですよ、市民感情からいえばね。
でもね、世の中のB層には拍手されたけど、
エリートからは嫌われたんだな、
そう思うよ。
大きな欠落がありますよ、あの人には。
私の印象はそうですよ。
でも、心理の中まで読まないで、結果としての派手な行動だけ見れば、
頭の悪いB層の人は喜びますよね、マスコミはそれを大いにあおったわけだし。

マスコミがはやせば拍手して、
マスコミが落とせば、さらに棒で叩くわけなんだ、
民衆というものは。
Hはそんな人たちのお金を集めて、ふくらませたわけでしょう、
株券を刷ればよかっただけなんだろうからね。
Hと民衆、いい勝負だな。今のところHの勝ち。
検察にいじめられても、金は残るもの。

貴乃花ね、
貴花田時代に、りえちゃんと婚約だ、その時はもう国民的ヒーローだよね、
そして婚約破棄、もう国民の敵。一瞬のうちに裏返ったものね。
品格に劣るというので横綱に推薦されず、
二場所連続優勝で横綱昇進、しかしそのあと、兄若乃花との確執、
もう傷だらけだ。父も母も嫁さんも巻き込んで。

Hさんもね、まあ、もともと変な人ではあるね、
でもね、この異常な現実を生きて、そこから何をつかむかだよ。
いままでみたいに感受性の欠如を武器にして、平気で生きていくのか、
すこし感受性の細やかなところも開発して今回の異常な体験を生かしていくのか。
まあ、無理でしょうがね。

異常な体験ですよ、
そしてそれに対する異常な反応ですよ。
まあ、分かりやすいモデルケースですね。

マスコミ報道の奥にある、Hの心理プロセスを追っていけば、
我々市民としてはなにがしか、人間について考える手がかりになるのかなあと思いますね。
長々と話して、最後はなんだか脱力気味ですがね。
明日会社が億劫なんだ。
土曜はうちは会社なの!