ドラマ「ハゲタカ」の最終回。
みんな急速に「正気」を取り戻し、
安心の幕切れとなる。
こうなるのなら、わたしは現実に生きるよりも、
フィクションの世界で生きたい。
32億円の(36?)お金をもらう代わりに、
10年間はファンド関係の仕事はしないでくれという条件だったら
(そんな条件だったように聞こえたのだが)、
わたしなら、とりあえず現金を確保して、ファンド以外の仕事を考えてみるだろう。
だって私にはいろいろとしたいこともできることもあるのだからと自然に思う。
鷲津さんはそうしないで、自分のファンドを発足させて、
みんなが幸せになるように奔走した。
なんて偉い人なのだろう。
そうできるなら最初からやればよかったのに。
鷲津さんは、周囲に指示を出す時に、
まるでシェイクスピアの主人公のように、
「EBOだ」などと、口走る。
ライブドア事件や村上ファンド事件、
日興事件などを理解する基礎知識のためのドラマと考えれば、
それでもいいのだろうか。
カメラワーク。
逆光で背景をホワイトアウトにしてしまうのも、
あまり続けて使うとおかしなものではないか。
そんな意地悪なことを思ったりもする。
十二分にキレイで、ハイビジョン風画面が出来上がっていたと思う。
かくして、テレビの中の会社転覆劇は、いいところにおさまった。
現実に転覆した私の会社は、どうにもならず、転覆したまま、残骸のまま、
いまわたしは税金の書類をまた探し回ったりしているのだ。
3月15日で決着がついたと思ったものの、
経理から回ってきた確定申告書は抜けがあり、
会社も終わりになると、こんなにも脱力した仕事しかできないものかと、
再度あきれている次第なのだ。
まあ、それもよい、ブログのネタができたと思えばそれでよい。
誰も悪い人もいないなあと最近では思える。
みんなそれぞれの立場で懸命なのだ。
私から見れば、ずるくて卑怯で生きるに値しないなどと、きつい言葉があたるような人も、
その人なりに、生きるための戦略だったのだろうし、
なにも責めるにもあたらない。
そんな卑怯なことをされるように、事態を放置していた私にも、
甘さがあるのだ。
たとえば、生活が苦しい人の前に現金を放り出しておけば、
手を出してしまい、あとで何か理屈を言って、反抗する、
あげくは逆恨みもする、
それが人間というものだ。
会社という存在、法人という存在について、無自覚で、
個人の人格の延長のように自然に考えていたら間違いなんですよと、
かなり高額の授業料ではあったものの、
勉強させてもらったというわけだ。
それでいい。
そしてそのような状況で、新しい出会いもあり、
自分としても、世の中の別の面も知り、
自分の別の面も知り、
いやそれは自然な加齢によるものかもしれず、
いずれにしても、今年の桜が咲き始めようとする時に、
降る雨を天気予報で知らされて待っている次第である。
今日はプロ野球パリーグの開幕日だった。
日ハム、ダルビッシュ投手が好投したものの、
ロッテに移籍したズレータに手痛い同点ホームランを打たれ、
雨が烈しくなってコールドゲーム、引き分けに終わったのだった。
新聞の選手一覧で見ると、ダルビッシュ投手は身長が195センチくらいあり、
とても長身なのだと知った。
こんなあたりも、私の春の一日のコラージュである。