大岡昇平「武蔵野夫人」

ぎっくり腰で動けない。

仕方がないので小説を読んだ。

心理小説の見本ということだけれど、

とりたてて鋭利な心理観察があるわけでもないだろう。

その分、常識的な心理解説になっているので、読みやすいという有利さはある。

大岡昇平の戦争物は大変な迫力であるが、

武蔵野夫人に関しては、題材のせいか、あまり迫力を感じないのだった。