NHK特集で中国の老人ホームについて。
ネガティブな面を大きく扱っての話である。
見ていると気持ちが暗くなる。
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私は日本の、一応高級といわれている老人ホームに入居していました。
すっかりいやになって、いまは娘の家にもどっています。
高級といわれているだけあって、管理は行き届いているのですが、
優しいのとは少し違う。
入居者の率直な感想としては、結局、新入居希望者が見学に来た時、
悪いところは見せたくないというだけなのではないかと思う。
たとえば入居者が骨折をしたら、食堂に出てはいけないのです。
自室に食事を運んでもらって独りで食べなければなりません。
見学者がいた時に、楽しい気分が損なわれるからです。
骨折が治る見通しがあれば、我慢していればいいのですが、
長引くようだと、病気の人が入居するタイプの施設に引っ越ししなければなりません。
経営は同じなのですが、いくつかレベルの違う施設があって、
引っ越しを強要されるのです。
本当に気持ちが貧しくなります。
共同生活をする時には付きまとうことですが、人間関係が難しい。
毎日食堂で顔を合わせ、その他、行事でも顔を合わせ、
そのたびに相手の機嫌をうかがうようになってしまいます。
容易ではありません。
自分の言った言葉がどう思われているのか気になったりします。
逆に相手の言葉にとても敏感になります。
歳をとってからの共同生活は容易ではありません。
いろんな人がいるものだと勉強にはなりますが、
この年になってからでは悲しいだけです。
かといって、娘宅にいて、幸せ一杯かと言えば、そうでもない。
どうにもならないことです。