ある小学校でプールの壁に絵を画いて卒業制作とした。
しかし教育委員会からクレームがついて、旧状に復すべしとなり、
せっかく画いた絵をタワシで全部消した。
これを朝日が報道して何と大人げないという意見が投書で見られた。
その中に小学生の意見があり、
「もう一度画いてはどうか。卒業までには時間がある。
二回目ならば一回目よりもうまく画けるのではないか」
というのである。
すばらしい意見である。
二度目だからもっとうまく画けるのではないだろうかと
考えることができることこそ人間の価値というものだ。
こう考える人は過去を生かし、
ひいては人生全体を生き生きと生かすことができる。
よい生き方とはこのように人生を生きることではないだろうか。
考え方のよい悪い、正しいまちがっている
ということもよい生き方につながるかどうかで
判断されるべきではないだろうか。
聖書には
良い木はみなよい実を結ぶ
悪い木は悪い実を結ぶ。
あなたがたは実によって彼らを見分けることができる。
とある。