文章の質によるのだろうか
いろいろなことを思い出させられている
過去の連想があふれかえっている
どうしたことだろうか
いぶかしいほどだ
あの四畳半の部屋で本を読みふけった頃のこと
素人じみてはいたがそれでも集中力はあり志があった
カップ麺もよく食べた
湯を沸かしたのは保温もない電気ポットだった
当時はこたつに入っていた
熱い道を歩いていたあの日のこと
汗は噴き出していたが気分は楽だった
どうにかなるだろうといつも考えられた
寒い日、雪が降り、私は飛行機を一つ遅らせた
長靴を履いて鳥肉を買いに行った
自転車を漕いで砂利道にはいるとハンドルが取られた
しかしそのようにして自分の足で遠くまで行けることは幸せだった
記憶の細部に言葉は届かないが
それでも私は回想の時間をたっぷりと楽しんだ
私の中に確実に堆積して蓄えられていたのだ
読書しながらこんなことを次々に思い出すのも珍しいのだった