ブッダ最期の旅の足取りを辿りながら
五木寛之が語る番組
五木寛之は40を過ぎてから大学で仏教を学んだ
そして現代の苦悩に仏教はどう答えるか
答えを模索してきた
70を過ぎたのだという
旅をしていて老いを強く感じるのだと語る
ブッダは記録によれば80を過ぎての旅であり
昔のことだからさらに負担の大きなものであっただろう
人生は生老病死いずれも苦しみであるという
ネガティブな認識から発する
現代とは生存の基本条件がそれだけ異なっている
ということでもあるのだろう
朗読されているのは
中村元がパーリ語から日本語に翻訳したもの
独特な文体である
反復が多く
詩の体裁を取っている
しかしこれを日本語でも詩というのかといえば
多分詩とはいわないだろう
それは単に私の習慣の問題かもしれない
それも詩なのかもしれない
パーリ語で詩であったものの
翻訳をすればこんな意味になる
という程度のものだろう
詩というよりは歌詞というべきだ
哲学的な内容を歌詞にしてみればこうなる
そのように響く
画面にはNHKで見慣れたようなインドが映っている
私は今疲れていて
そのインドの風景から
何か積極的なものをつかむことができない
ただなにか圧倒されている
そうした圧倒的なものに自分をさらすのがいまは億劫だ
人の世の中の圧倒的な濁流に身をさらすのがいまはつらい
ブッダは
私は永遠に生きるなどとは言わなかったようだ
偉い人だった