はやう見し女のことほめ言ひいでなどするも-2

わがしる人にてある人の、はやう見し女のことほめ言ひいでなどするも、ほどへたることなれど、なほ憎し。まして、さしあたりたらむこそ思ひやらるれ。されど、なかなかさしもあらぬなどもありかし。(枕草子)

自分と今関係している男が、以前関係のあった女のことをほめて話し出すのも、年月が過ぎたこととはいえ、やはり憎らしい。まして、現在のことだったらどんなであろうかと思いやられる。しかし、かえってそれほど憎らしくないこともあるものだ。

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男が昔の女について新しい女に語るとき、
誉めていると感覚するのは女の側であって、
特に自分に自信のない女性は、誉めていると思い込んでしまう。
自分に自信があり余裕のある女性は、
メッセージをニュートラルに受け取ることができる。

現在のことであれば、それほど憎らしくないのは、勝てるからだ。昔の女と過ごした3年間は、自分は入り込むことのできない3年間で、もうどうしようもないのだ。
そのことがつらすぎる場合には、そのような過去のある男性と付き合うのはやめたほうがいい。
男性はそのあたりは非常に鈍く、女性はそのあたりが非常に敏感で、これが男性脳と女性脳の違いであるかと痛感させられる。

時間だけはどうすることもできない。
そのような時間もあって、私と愛し合うだけの男性に成長したのだと納得できないだろうか。
彼は結局はあなたを選んで、あなたと暮らしているではないか。そけが一番のしるしではないか。それ以上を求めようと思っても、無理なのではないかと思う。