小沢一郎氏は国民の「生活が第一」

民主党の小沢一郎代表の28日の記者会見での発言(要旨)

 【衆院山口2区補選勝利】補選は、年金、医療、ガソリン、道路特別会計などで国民生活を無視した自公政権への国民の反発と不信が大きいことを示した。国民の福田内閣への不信の意思表示だ。国民から問責を福田康夫首相が受けた。自公政治への不信と批判は、保守王国、自民党王国といわれた山口県でも変わらなかった。

 【解散総選挙】補選で主権者の(政権批判の)意思は明確になった。与党は、堂々と総選挙をするのが一番の筋道ではないか。「生活が第一」の民主党の主張を一人でも多くの国民に理解してもらうよう徹底する。最終的に衆院選勝利、政権(交代)を目指して地道な活動を続ける。日常活動をきっちりやっていれば負けるはずがない。

 【暫定税率】諸物価高騰の中(衆院再議決での暫定税率復活による)ガソリン再値上げ反対は国民の大方の考え方だ。それを無視する自公党首の決定に国民は失望するだろう。与党が再議決を翻意するよう働きかける。

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へそが茶を沸かす。
たとえば
金の延べ棒の金丸信に無欲を説かれるとき。
たとえば
権力闘争に明け暮れる小沢一郎に「生活が第一」と言われるとき。
たとえば
国民を納税する羊としか思っていない小沢一郎に「主権者の意思」と言われるとき。
たとえば
そんな小沢が「勝利宣言」する民主党で、鳩山が気を遣っているのが見えるとき。
たとうば
日本中の誰よりも自民党そのもの的である男が民主党の代表のままで選挙に勝ってテレビに映るとき。
たとえば
新自由主義者に庶民の生活が第一と説教されるとき。
へそ茶だ。

次期総裁の面接試験と称して三候補を呼びつけてテレビカメラの前で笑って見せたのは
小沢一郎だった。

歴史を回顧。

27歳の若さで当選。父が死んで突然一人前の政治家として遇されるというのは、とてもドストエフスキー的・カラマーゾフ的状況。竹下登、金丸信らと共に派内勉強会「創政会」を結成、のちの経世会(竹下派)。第39回衆院選を、自由主義体制の維持を名目に経済団体連合会(経団連)傘下の企業から選挙資金300億円を集め、勝利した実績から「剛腕」と言われる。経世会会長代行に就任し、名実とともに派閥のNo.2となり、姻戚関係である竹下、金丸と共に「金竹小(こんちくしょう)」と言われる。1991年10月10日、自由民主党総裁選挙の際、派閥として支持する候補者を決定するため、出馬表明していた宮沢喜一、渡辺美智雄、三塚博と自身の個人事務所でそれぞれ面談した(小沢面接)。「金丸、渡部恒三、奥田敬和、羽田孜」vs「小渕恵三、橋本龍太郎、梶山静六、竹下」は小渕が勝利し、小沢は主流派を「守旧派」と、自らを「改革派」と呼び、持論であった政治改革の主張を訴えた。

新生党、新進党、自由党と作っては壊し、動き続ける。次々に変わるパートナー。それは自民党宮沢、海部、渡辺、日本新党細川、民主党鳩山、旧社会党横道、公明党市川雄一。そして最近の大連立構想。「どの女と寝ようといいじゃないか」(1994年、野党連合政権時代に新会派設立への動きを例えて) と来たもんだ。

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新自由主義。つまり市場原理主義、競争志向の合理的経済人の人間像。

たとえば、ニートについて。徹底した自助努力を要求した。ニートの親については、「僕は自宅で小鳥を飼っているが、親鳥はヒナが大きくなるまでは一生懸命に世話をするが、一定の時期がくると冷たいほど突き放して巣立ちさせる。ニートの親は動物にも劣るといっても過言ではない」と評し、その責任を激しく糾弾した。
(ニート問題に関する発言)
本人たちは「誰の迷惑にもなっていない」と言うかもしれないが、親の稼ぎで食わしてもらっているうえ、国民全体で支える公共的サービスは享受している。病気でもない働き盛りの若者が、漠然と他人に寄生して生きているなど、とんでもない。(注、国民全体で支える公共的サービスとは、たとえば税金を湯水のように使った『道路』のこと。)
政府は「少子高齢化の進む人口減少社会で、経済の活力を一段と失わせかねない」として、今後、ニートの就職支援に本腰を入れるというが、果たしてそんな次元の話なのか。僕に言わせれば対策は簡単だ。一定の猶予を与えて、親が子供を家から追い出せばいい。無理矢理でも自分の力で人生を生きさせるのだ。追い詰められれば、彼らも必死に考えて行動するはずだ。それでも働きたくないというなら、勝手にすればいい。その代わり、親の世話には一切ならず、他人に迷惑(犯罪も含む)もかけず、公共的サービスも受けないことだ。無人島でも行って自給自足の生活でもすればいい。(注、つまり、税金を払えということだ。)

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新自由主義といえば、新自由主義は貧富の差を拡大させるので、その国で1人1票の民主的な選挙を行えば、富裕層を優遇する新自由主義政策を推進する政府は打倒される。この「新自由主義のパラドクス」が急速に進行しているのが中南米で、アルゼンチンのキルチネル政権、チリのバチェレ政権、ブラジルのルラ政権、ウルグアイのバスケス政権、エクアドルのコレア政権、ペルーのガルシア政権などの中道左派ばかりか、ベネズエラ、ニカラグア、ボリビアで反米左派政権が誕生し、米国の覇権を拒否して、新自由主義を基盤とする米国との経済統合に難色を示し、むしろ中国などとの接近を強めていると言われていて、そんなこともあって、チベット問題でも中国は強気だし、フランスとアメリカはイライラしているわけだ。

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加藤紘一は見事に評論家になり、小沢一郎は見事にプレイヤーを続けている。プロ野球でさっさとテレビ解説者になった人と、最後の足掻きでメジャーリーグに行った人くらい違う。江川と桑田くらい違う。小沢一郎は俺が日本政治のエースだという自負がある。おかげで国民は大変な目にあっているが。

自民幹事長、「これは民意とは言えない」と発言。この人は安倍さん参議院敗北時並みのことを言っちゃった。もともと選挙の仕切りは古賀さんに取られて頭にきているらしい。「俺なら勝てた」との意味だろう。