ダイアモンドは
金とも白金とも違って
価格変動の波にさらされない
マーケットの外にあるからだ
まず出土したダイアモンドの原石については、すべてをある会社が買う
それ以外に買う会社はない
みんながその会社がいう値段でその会社に売る
その会社はマーケットの具合を見ながら、値崩れを防ぐようにして、
新製品の価格を維持して行く。
高く売れるようなら高く沢山売る。
安くしか売れないようなら、売らない。
そのようにして最低価格は維持される。
そのことによって、先に買った人が損をしないようにしている。
頭のいい仕組みだ。
その後で、ティファニーが何をしようと、カルティエが何をしようと勝手というものである。
このように決めている限りは、
値崩れしようがない。
たとえばティファニーが不良在庫和処分しようとして、
赤字自覚後で売ろうとしたら、それも全部この会社が買い取る。
赤字にならない程度の値引きなら勝手にさせておく。
それで、結局、宝石の価値そのものは維持される。
何とずるくてなんてとんでもない金持ちでなんて頭のいいやり方なのだろう。
ダイアモンドには実際の使用価値は何もない。
ただの石なのである。
それをあのように価格維持できる女の夢にまで高めたのは実に長い間の努力の賜物である。
正しい努力なのかどうかは分からない。
結局ただの石のような気がする。
いざという時何の役にもたたない。