資産と閨閥

いわゆる閨閥というものが実在するのかどうかよく知らないが
小説などには出てきて
華々しく活躍している

理屈から言えば
閨閥は実際に存在意義がある

お金持ちにとって
唯一怖いのは
金持ちでなくなることである

貸しビルをいくつか持っている
小さな資産家の場合を考えてみる

自分の世代はいいとして、
次の世代が心配になる
そのとき、子供を教育して
資産運用の才能を身に付けさせるのは大変である
出来るかどうか分からない
誰にでも出来るものならば大した価値もない
少数の人間だけが出来る事を
どのようにして自分の息子にさせるか
それは答えが見つからない

平等な教育が拡がれば
なおさら難しい

息子が芸術家になったりすれば
もうおしまいである

息子を教育するよりは、
娘を教育して、
資産家の妻にふさわしい女にするほうが確実である

そして虫がつかないようにしておいて、
高級官僚と結婚させればいい
それが一番安全で確実なコースである

そのためには美人でないほうがいいのだから
話は簡単である

そのためにつりあうお金は案外に少なくてすむ
生涯一千万円のコースで3億円、
生涯二千万円のコースで6億円である。
当たるかどうか分からない息子に期待するよりは、
確実である。

高級官僚としても、
自分はいくらの資産に見合うのか考えるわけで、
生涯年収から考えて妥当な線が出る

そのようにして両者の利益は一致して
遺伝子を混ぜ合わせることになる

大体が自分で一千万円稼いで
妻の実家から一千万円の仕送りがあって
二千万円規模で生計を営む

自分たちで使う分よりも、
付き合いに消える部分が多いらしい
年をとるにつれて子分を養うのにお金がかかる

職人などものれんわけをする場合に、
弟子の中から出来がいい男性と
娘を結婚させるのが一番確実な継承である

そのプロセスで性愛のこともあるが
あまりにフロイト的になるので
話は割愛する

*****
フロイトと割愛を並べると
ひどい話のような気がする

師匠の娘とセックスできる無神経さが
好きだ