BSE牛輸入禁止問題から発展して、
大統領退陣を求めるデモが続き、
ついに大統領室長、大統領首席秘書官が辞任、
さらに首相と全閣僚の辞任に至った。
さらにデモは続き、中学生や高校生の参加もあり、
ネットでの署名が相当数集まっているようだ。
韓国人はBSEに弱いという話から、
左派系教職員労組のかかわりまで、
韓国社会の一種の弱さを指摘する報道もあるが、
わたしはアテネの民主主義を見るようで、
まぶしく感じている。
愚かな民衆は救いがたいと語る人は、
誰が民衆よりも賢いのか示して欲しい。
愚かな民衆がみんなで決めるほうが、
一部のエリートに決めさせるよりもいいというのが
民主主義の知恵ではないか。
決定は遅いし、
しばしば扇動されるし、
多くは非合理的で感情的である。
しかし一部エリートが間違うよりは致命的ではないというのが
歴史の知恵だと高校生の時に習ったはずだ。
政治な参加しないのは奴隷だけ、
市民は政治に参加する、
これが民主主義ではないか。
ニュースの時間のうちどれだけをスピード社の水着問題に割り当てるのか、
その編集権の問題が直接、民主主義の質を決めることになると思う。
現状では、マスコミを通じて間接的に問題を把握し、
代議員を投じて間接的に問題を解決している。
どのように解決されたかを知るのもマスコミを通じてであって、
その編集権を行使している人間は、
日本の民主主義を圧殺している張本人かもしれない。
自覚なくやっているなら二重にまずい。
今のわたしたちはアテネの奴隷以上だろうか以下だろうかと考える必要がある。
屋台タクシーと名づけられて問題になっているが、
いまそんなことに報道の時間を割いている時期なのだろうか。
年金はどうなったのか。
どうして消費税増税論議なのか。
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そもそも注意して欲しいのは、
いま後期高齢者入用制度で騒いでいるが、
これは担当者はみんな知っていたことで、
法案が可決されたのは小泉時代である。
関係者は知っていたはず。
編集権のあるマスコミ人は知っていたはず。
それを法案可決の前に知らせて、
このように決まりましたと伝えるのがマスコミではないか。
今回このように後追いで騒いでいるのは、
いかにも無責任だと思う。
国民が騒がなかったら、
そのままで通り過ぎるつもりだったのだ。
騒いだから、75歳以上の人の負担金がどうなるのかと改めて騒いで見せている。
これはいかにもおかしな話である。
たとえば朝日新聞の法律担当や福祉医療担当は、
法案制提出時には問題の把握は出来たはずである。
それをきちんとレポートしたか?
していないなら落第である。
辞表ものだ。
きちんとしていたなら、いま堂々と、法案提出、法案審議当時の報道は
何日付の何ページ、これを読まなかった国民が悪いと
きちんと反論できるはずなのだ。
きちんと報道して、国民は読めば分かるはずであったとすれば、
やはり担当者は辞表を出すべきだ。
何の役にも立っていないからだ。