東京都の心理職員の研修会

東京都の心理職員の研修会である。
いろいろなコースがあって複雑なのだが、今日は、
人格障害について、市橋先生の講義、300人くらいのコース。
おもに疾患解説と、現場で、電話をとった人はどう対応するか、
職員同士でどのようなカンファレンスが必要か、
窓口でどのような心得が大切か、
心理職以外の職種の人たちと理解を共有するにはどうすればいいか、
そのあたりの、有名な「ボーダーラインシフト」について、解説。

自己愛性人格障害については、
三島由紀夫、太宰治の名前も出てきた。
三島は若さが失われるのが耐えられなかった。

過去の栄光を再現できないなら、引きこもっていた方がいいとの
ある種冷静な計算は納得できるとも言える。

突発する怒り。これにどう対処するかが中心であったとも言える。
それにしても、聴衆のあまりのまじめさに頭が下がる。
まじめであるということはいいことだ。
また、市橋先生の、実に適切な引用と挙例は見事。

久しぶりの場所で久しぶりの雰囲気で、いいものだなあと思った。
話は決して愉快ではないのだが。

境界型と自己愛型の合併は多くあり、
それは当然で、生育に問題があった時期が違うからで、
一方に問題があれば、他方にも問題があっても、おかしくないと考えられる。

太宰と三島なら
皮肉をいいあっただろう。
そして同じカテゴリーに入れようとする
市橋先生にも皮肉をいいそうである。