アナログテレビとデジタルテレビ
3年後にデジタル放送に移行するので
アナログテレビが使えなくなる。
だからテレビを買いかえる必要があり、
お金のない人には政府が援助金を出す。
一体何のためにそんなことをするのか、
アナログ放送を続ければいいではないかとの投書。
いやそうではない。
庶民はデジタルに変えても特に何の得もないから、
そのままでおいたらデジタルテレビが売れない。
だからデジタル放送に強制的に移行する。
大好きな行政主導式である。
関係業界に恩を売る。
よく似た美人の娘さんたちがよく似たメイクで同じ服を着て
総理官邸の合同写真を撮影している。
なんだかつらい気分になる。
こんなことまでしてなお、
ソニーの株は上がらないのだから、
もうむしむしした気分になってしまう。
もうダメじゃないかといわれているニューヨークの株よりも、
もっと激しく、日本株は下がっている。
いやねこういうときこそ買いなのだと知ってはいるが、
現金がない。
偉大な愛国的感情の発露として、
わたしはデジタルの特性を生かして、
コマーシャルの時には自分の好きな30秒や1分の映像を流す装置を開発したい。
自分のビデオプールを20時間分くらい作っておいて、
順番に流したり、ランダムに流したり、
コマーシャルの時間は、自分流のビデオの上映時間にする。
そうするとなんだか「私のテレビ」という雰囲気になり、
自分がその番組枠を買い取ったような気分になれる。
お手軽電通である。
家に人を招いてテレビを見て欲しい感じなる。
それぞれのマイ・コマーシャルにこめられた感性をお互いに感じあい、
交流を深めるのだ。
市販のマイ・コマーシャルも現れる。
次々に美女が登場したり、懐かしのアイドルだったり、
世界遺産、四国88カ所、ウルトラマンのなぞ1000、歴代ハーレー、
カレーライス1000、振り付け1000、カラオケのコツ1000、ノバウサギの破産英語1000など
独自のソースで楽しめる。
当然マイ・コマーシャルのネット配信も始まり、
サラリーマンの心の健康シリーズとか、
季節のクッキングとか、
30秒で印象的にまとめたものが100本くらいセットで配信される。
今日生まれた赤ん坊とか。
本当のコマーシャルを繰り返して見たい人だけ、
しつこいなんとかという基礎化粧品ののコマーシャルを見て
知能を劣化させていればいい。
第一、知能が結果しなければ、買わない種類のものなので、
まず知能を劣化させることが必要で、
そのためにはテレビが有効なのだ。
商品名をコマーシャルしているのではなくて、
知能の劣化を意図している。
ターゲットは主婦層であるが、
一緒に見ていた夫や子供も一緒に知能劣化して、
会社で働けなくなったり、
学校の勉強についていけなくなったりしている。
あるいは徹底的にハードビデオディスクで視聴して、
無駄な部分は徹底的にカットする。
そのためにワンクリックで余計なものを消してしまうボタンをつくる。
そのような目的のためにはデジタル化は有効である。
不愉快なコマーシャルは、一秒見ただけで消去できるようにする。
双方向であるから、不快だと、メールしてやる。
そのように習慣化すれば、
スーパーでそのメーカーの商品を見た時に反射的に回避するようになる。
いいことだ。
いやなものをセレクトできるということは進歩だ。
メーカーは、プラスにしてもマイナスにしても反応ありということで集計するので、
テレビコマーシャル担当者は困ることはない。